「マウンティング」の意味って?
マウンティングにも、さまざまなやり方があります。マウントをとられる側が「これはマウンティングにあたるのかな?」と、判断に迷うケースも少なくありません。
どのような行為をマウンティングと呼ぶのか、言葉の意味も合わせて見ていきましょう。
マウンティングの言葉の意味
マウンティングとは、自分が相手より立場が上であると示すためにとる、さまざまな言動のことです。わざと自分の優れた部分をひけらかしたり、相手を貶めたりして、相対的に自分が優位であることを見せつけることなどを指す言葉です。
本来はサルなどの動物が自分の優位を誇示するために、相手に馬乗りになる様子を表す言葉です。テレビドラマで使用されたのをきっかけに、人間関係にも広く使われるようになりました。
【マウンティングの種類】7タイプをcheck
マウンティングには明らかにそれとわかるものから、後になって気付くものまで、さまざまな種類があります。主なマウンティングの種類とやり方は、以下の通りです。
・友達アピールタイプ:仲のよい振りをしてさりげなく貶める
・カウンセラータイプ:上から目線でアドバイスする
・プロデューサータイプ:ファッションやメイクなどで、自分のセンスを押し付ける
・事情通タイプ:何かにつけて自分の情報や知識をひけらかす
・司会者タイプ:何でも自分の話題にすり替えて、場を仕切る
・自虐タイプ:「私なんて」と自虐しながら、実は自慢している
・無神経タイプ:相手の嫌がること、気にしていることを平気で口にする
無神経タイプはともかく、他のタイプは会話を終えた後に「もしかして自慢だったの?」とモヤモヤが残ることも多く、注意が必要です。
要チェック!マウンティング女子の特徴4つ
マウンティングする女性には、いくつかの特徴があります。当てはまる女性に近づかないようにすれば、嫌な思いをする機会も減らせますよ。
マウンティング女子にありがちな特徴を見ていきましょう。
1. SNSで充実アピールが多い
マウンティング女子は、いつでも自分がすばらしい生活を送っていることを、皆に見せつけたいと思っています。友人との会話だけでは飽き足らず、SNSでも頻繁に充実ぶりをアピールします。
もちろん、SNSに熱心に投稿している人が全て、マウンティング女子というわけではありません。
しかし、高級レストランでのディナーや海外旅行の様子、パートナーにもらったプレゼントなど、見る人がうらやましがりそうな写真をやたらとあげていたら、マウンティング女子の可能性があります。
2. 人の噂話や悪口が多い
噂話や悪口にすぐ飛びつく人や、自分から積極的に話そうとする人は、マウンティングのチャンスを狙っているのかもしれません。
マウンティングは、マウントをとる相手がいてこそ成り立つものです。マウンティング女子はいつも自分を他人と比べ、相手よりも優位に立ちたいと思っています。そのため、他人の噂話や悪口が大好きなのです。
自分よりも優れている人がいたら、周囲にその人の悪口を言いふらしたり、皆の前で本人に嫌味を言ったりして、優位な立場を勝ち取ろうとすることさえあります。
3. 相手で態度を変える、八方美人
相手によって態度を変える人や、誰にでもよい顔をする八方美人タイプも要注意です。あなたには強気な態度で接してくるのに、男性や目上の女性には甘えたような素振りをする人を見ると、不思議に思いますよね。
しかしこのような行動は、彼女が「私には愛してくれる人や慰めてくれる人がいる」と、自分の存在価値を確かめるためのものです。マウンティング女子にはよく見られることなので、気にする必要はありません。
4. 価値観の押し付けや不必要なアドバイス
物事に対する価値観は人それぞれですが、マウンティング女子には通じません。人の体形や行動に対して、いちいち「こうした方がいいよ」と自分の価値観を押し付けてくる人は、マウンティング女子の可能性があります。
マウンティングの手法として、アドバイスを利用する人もいます。仕事のやり方からファッション、恋愛にいたるまで、「こうするといいんじゃないかな」とアドバイスをして、自分の方が優れていることをさりげなくアピールするのです。
あなたにとって余計なアドバイスを何度もしてくる場合は、相手がマウンティングしているだけと考えておきましょう!
実はあの人も?マウンティングする男性の特徴3つ
男性のマウンティングは、女性とは少し傾向が異なります。マウンティングする男性にありがちな特徴を見ていきましょう。
1. 負けず嫌いで人の意見を聞かない
負けず嫌いな男性は、マウンティングしたがる傾向にあります。負けを認めると自分の優位が脅かされると思っているので、人の意見は聞かず、いつでも自分の考えが正しいと言い張ります。
彼らが張り合おうとする相手は職場の同僚が多く、上司や圧倒的にデキる相手に対しては意外に素直です。負けず嫌いは悪いことではありませんが、あまりにもライバル心がむき出しな場合は、周囲も手を焼くかもしれませんね。
2. 何かにつけて自慢話をする
自慢話が多い男性は、その時点で他人にマウントをとっています。こちらから聞いてもいないのに、学歴・年収・親の職業から恋人のステータスまで、自慢できるものは何でも利用して、自分の優位性をアピールする傾向にありますよ。
他人が話している時でさえ、「俺の場合はこうだ」と自慢話を始めるのも特徴です。
3. 人を見下す話し方をする
マウンティングしたがる性格は、話し方にも表れます。マウンティング男はいつでも他人に尊敬されたいと思っているので、無意識に人を見下すような話し方になってしまうのです。
「だからお前は仕事が遅いんだよ」「そういうところ、直せよな」のように、上から目線で話してくる男性には気を付けましょう。
「そうだったんだ」と納得。マウンティングしてしまう人の共通心理3つ
マウンティング行為は、はたから見てもあまり気持ちのよいものではありません。なぜそのような言動をしてしまうのか、マウンティングする人に共通する心理を見ていきましょう。
1. 本当は自分に自信がない
本当に実力がある人は、わざわざマウンティングしてまで自分の優位性を示す必要などないはず。自信満々な素振りでマウンティングしてくる人は、実は自分に自信がないケースがほとんどです。
自分に自信が持てないため、他人を下に置いて、相対的に自分の優位性を確かめているのです。すぐに自慢話をしたり、優雅な生活ぶりをSNSでアピールしたりするのも、自信のない自分を隠そうとする心理からきています。
2. 承認欲求が強い、認められたい
「自分を認めてほしい」という承認欲求は誰にでもあります。人は承認欲求が満たされないと、劣等感や無力感を覚えるようになるのです。マウンティングする人は、そうでない人よりも承認欲求が強い傾向があります。
自信がなく、自分で自分を認められないので、ますます他人に依存する気持ちが強くなるのかもしれません。常に周囲から注目されたい、認めてほしいと思っているため、無意識にマウントをとってしまうのです。
3. 見下すことで心が満たされる
マウンティング行為には、「優越感を味わいたい」という心理も働いています。マウンティングする人は一時的な優越感では満足できないため、常に人を見下すようになるのです。
特に、職場の後輩や部下など目下の人に対しては、自分の立場を利用してマウントをとり、自尊心を満たそうとする人も多いようです。
困ったときはこれでOK!マウンティングしてくる人への対処法3つ
マウンティングする人は、そもそも他人の意見を聞こうとしないため、正面から注意しても伝わらない可能性があります。
マウントをとられそうになったら、うまくかわして自分の身を守りましょう。マウンティングしてくる人への、効果的な対処法を紹介します。
1. 適当におだてておく
マウンティングされると「どうして私が?」ともやもやしますが、話を遮ったりムキになって対抗したりするのは逆効果です。相手はあなたに「自分を認めさせたい」と思っているので、適当に褒めて、認めたことにしておきましょう。
あなたにすごいと思われていることが確認できれば、相手の目的はほぼ達成されたようなものです。認められたことに満足して、それ以上はマウントをとらなくなりますよ。
2. 自分のことは話さず、適度な距離を保つ
マウンティングする人に自分の情報を提供しないのも、うまく付き合うポイントですよ。情報が乏しい人に対してはマウントのとりようがないため、ターゲットから外れる可能性が高くなります。
例えば、相手の学歴が自分より低いとわかれば、学歴をネタにマウンティングしてきます。彼氏の有無や家族構成、出身大学など、マウンティングのネタにされそうな情報は、できるだけ明かさないようにしましょう。
根掘り葉掘り聞かれても、「想像にお任せします」といって話を切り上げ、あまり関わらないようにするのが得策です。
3. マウントされやすい人の特徴も知っておこう
マウンティングされやすい人にも、いくつかの特徴があります。最も標的になりやすいのが、『控えめで気が弱い人』です。このような人には何を言っても怒ったり、反論したりしてこないとわかっているので、安心してマウントをとってきます。
一方で、周囲から好かれている人や何かと注目される人、ステータスの高い人もマウンティングの標的になりがちです。マウンティングする人は負けず嫌いですから、自分より優れた人がそばにいると悔しくて、対抗心に火が付いてしまうのですね。
ただし、誰もかなわないような美人や、住む世界が違うほどのお金持ちはマウンティングしても無駄なので、対象にはなりません。
受け流し方を本から学んでみよう!参考にしたい2冊をご紹介
残念ながら、世の中にはマウンティングしてくる人が意外に多く、一生関わらずに過ごすのは難しいと言えます。職場や学校など、毎日のように顔を合わせるケースでは、いちいち気にしていたら身が持ちません。
心理カウンセラーが書いた本を参考に、マウンティングを受け流すスキルを身に付けるのもアリですよ。面倒くさい人間関係から身を守れるおすすめの本を紹介します。
スルースキル “あえて鈍感"になって人生をラクにする方法
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生きていれば面倒な人は必ず現れるものです。この本では無神経な質問を繰り返す人、しつこく誘ってくる人、どうでもいい話題にこだわる人など、面倒な人たちが現れるメカニズムと簡単な対処法を学べます。
職場や家庭で毎日のように面倒な人に振り回されて疲れてしまう人も、読むだけで『スルースキル』が身に付き、心が軽くなりますよ。
著者:大嶋信頼
出版社:ワニブックス
「女子の人間関係」から身を守る本
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『女の敵は女』という言葉がある程、女性同士のこじれた人間関係は心身を消耗させますよね。
本書は『自分の感情を大切にする“自分中心”』という視点で、女性にありがちな人間関係の悩みを解決する方法を紹介しています。
苦手な人と距離を置く方法や悩みをチャンスに変える方法など、5つの章で構成されていて、気になる部分から読み進められます。
豊富な具体例と、イラストを使ったわかりやすい構成も◎。イライラやストレスでパンクしそうな心にも、内容がすっと入ってきて冷静になれますよ。
著者:石原加受子
出版社:PHP研究所
不快なマウンティングは受け流して、楽しく暮らしましょ♡
ほとんどの人は多かれ少なかれ「人よりも上に立ちたい」「認められたい」という欲求を持っています。その欲求を自分の努力ではなく、他人を見下すことで満たそうとするのがマウンティングです。
マウントをとられる方は不快ですが、相手には実力も自信もなく、他人と比べるしか方法がないと考えれば、少しは気が楽になるはず。
マウンティングされるのはあなたのせいではないですから、「自分に自信がない可哀想な人なんだ」と思って、さらりと受け流してしまいましょう♡「マウンティングなんてへっちゃら!」と考えて、楽しく暮らしてくださいね。