Z世代は投資をどう活用している?

近年は、少額投資非課税制度の「NISA」、個人型確定拠出年金の「iDeCo」などを利用する人が増え、投資や資産運用が身近な存在になってきています。
MERYが調査したZ世代の『貯金事情』に関するアンケートでも、投資を活用し貯蓄をしているとの声が寄せられていました。
そこで今回は、Z世代の『投資事情』をMERYアンケートで深掘りしてみました。
※2025年5月に実施した「Z世代のお金に関する調査」Z世代男女150人の調査結果に基づく
Q:現在投資をしている?

はじめに、「現在投資をしていますか?」と質問。
「いいえ」が64.7%と過半数以上を占めましたが、「はい」も約35%と一定数いました。
昨年の2024年に、Z世代の『資産運用事情』を調査したMERYアンケートでは、資産運用を「やっている」と答えた人は約2割でした。
上記の結果を踏まえると、投資をはじめとした資産運用に取り組んでいるZ世代は増加傾向にあると考えられそうです。
Q:どのような投資をしている?

次に、投資をしていると答えた人に対し「どのような投資をしていますか?」と伺いました。
結果は、50.9%の「NISAやiDeCoなど」、39.6%の「投資信託」、35.9%の「株式投資」がTOP3となりました。
1番やっている人が多かったNISAに関しては、昨年、元々のNISAにさまざまな変更が加えられた「新NISA」が登場。
成長投資枠(一般NISA)とつみたて投資枠(つみたてNISA)の併用が可能になるなど、より使い勝手が向上しました。
新NISAの登場はSNSでも話題になっていたため、Z世代からの注目度も高まっているのではないでしょうか?
また、最近よく耳にするようになった「仮装通貨」をやっている人も約2割いました。
仮装通貨とは、ビットコインをはじめとするお金のような機能を持った電子データの総称で、金融取引や投資を行うことが可能。
現在では、国際標準である“暗号資産”に呼称が変わっています。
インターネット上の暗号(数字)でやり取りを行う仮装通貨は、実際の貨幣を使用せず金銭の取引を行う点が電子マネーにも似ています。
日常生活で電子マネーでの支払いに慣れているZ世代にとっては、仮装通貨(暗号資産)を利用するハードルもそこまで高くないのかもしれません。
Q:投資をしている理由は?
続けて、「投資をしている理由」についても聞いてみました。
「将来が不安だから」
「将来の資産形成を目的としているのと、貯蓄のため」
など、将来のことを見据えた資産運用の目的でやっている人が多いようです。
また、
「預金をしていてもお金は増えないので」
「銀行への預け入れより利益があるため」
といったように、預金よりも投資をする方が長い目で見て魅力的だからとの声もいくつか寄せられました。
Q:投資をするうえで気をつけていることは?
もう少し踏み込んだ内容を探るべく、「投資をするうえで気をつけていること」も調査。
「情報誌や証券会社が提供している情報サイトに目を通してから手を出すようにしている」
「ニュースやYouTube、他国の政治などを見極めてしている」
といった回答のように、ネットやSNSなどをうまく駆使している様子はZ世代らしかったです。
他には、
「少額ずつ投資する」
「分散投資でリスクを軽減する」
など、少額投資や分散投資などでリスクヘッジをするように心掛けているという回答も少なかったです。
Q:投資をしない理由は?
最後に、投資をしていない派の人に「投資をしない理由」を伺いました。
特に目立ったのは、
「やり方がわからない」
「難しそうだから」
など、投資に対する知識があまりないため、挑戦するハードルが高く感じられてしまうという声でした。
また、
「マイナスになるのが不安だから」
「投資にお金を回す余裕がないから」
など、お金を失うリスクがあることが不安、投資をするためのお金を用意できないといった意見も複数寄せられました。
資産形成の目的で、リスクヘッジを意識した投資をしている
現在、投資をしているZ世代は約4割で、NISAやiDeCoを活用している人が特に多いことがわかりました。
投資をする理由については、マイホームの購入や老後のためなど資産形成が目的だと答えた人が大多数を占める結果に。
また、投資を行う際は、Z世代らしくネットやSNSで情報収集、少額投資や分散投資を利用するなど、リスクヘッジを意識している傾向が見られたのが印象的でした。