Z世代の車事情とは?
近年は、若者の車離れが進んでいるという話をたびたび耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか?
本記事では、Z世代向けの企画・マーケティングを行っている『僕と私と株式会社』の、全国のZ世代および東京在住のミレニアル世代を対象にした“車に関する意識調査”の結果を深掘り。
Z世代の車事情や、ミレニアル世代との傾向の違いなどを詳しく見ていきたいと思います。
Q:車は欲しいorいらない?
はじめに、「車は欲しいですか?」と伺った質問では、東京のZ世代の52.1%が「いらない」「どちらかといえばいらない」と回答し、全体の過半数を占めました。
また、ミレニアル世代の場合は、いらない派が合わせて47.9%とZ世代よりもわずかに少ない結果に。
同じ東京在住でも、年齢やライフステージの変化によって車を欲しいと思う人が増えるようです。
また、地方のZ世代は車を欲しい派が64.1%と、東京のZ世代の結果とは逆転する形となり、住んでいる地域による差も伺えました。
Q:金銭的に余裕があれば、車は欲しくなる?
お金が自由にあった場合、車が「欲しい」と答えたのは東京のZ世代が60.3%、地方のZ世代が75.6%でした。
両者とも、先ほどの質問よりも欲しい派が増加する結果に。
Z世代にとって、購入費や維持費などにコストがかかってしまう点が、車はいらないという考えに至るひとつの要因になっているのではないでしょうか?
Q:カーシェアリング・レンタカーの利用経験は?
続いては、カーシェアリングやレンタカーの使用状況についての質問。
東京のZ世代は43.8%が利用経験ありで、現在も継続して使っていると答えた人は28.0%に及びました。
一方、地方のZ世代は、利用経験ありが32.7%、継続して利用している人は14.2%でした。
費用を抑えられ、コスパ良く車に乗れるカーシェアやレンタカーは、一定数のZ世代が利用していることが判明。
また、地方のZ世代の利用率が少し低くなる傾向にあったのは、家族や知人が車を所有している率が高いことが関係していると思われます。
Q:免許の所持率はどのくらい?
では、車の免許の所持率はどのくらいなのでしょうか?
東京のZ世代は車の免許を「持っている」「持っていない」ともに44.4%、地方のZ世代は「持っている」派が59.3%とやや優勢でした。
また、東京のミレニアル世代は、「持っている」と回答したのが61.5%と最も多い割合に。
ミレニアル世代においては、“免許=とりあえず取っておくもの”という考えが一般的になっているのも結果に影響していると考えられます。
東京のZ世代の半数が免許を持っていないことや、東京のミレニアル世代よりも地方のZ世代の所持率の方が低かった点を踏まえると、そういった価値観を持つ人は時代とともに減少していっているのかもしれません。
Q:車にどのようなイメージを持っている?
車に対して、Z世代がどのような印象を持っているのかも気になるところ。
東京・地方のZ世代の車に対するイメージを調査したランキングでは、両者ともに「交通事故が怖い」が第1位となっていました。
ほかには、「購入・維持にお金がかかる」「運転/操作が難しい」などが上位にランクイン。
車にマイナスなイメージを抱いているZ世代が多い印象を受けます。
近頃、SNSなどで交通事故や煽り運転の映像を見かける機会が増えていることも、少なからずランキングの結果に関係しているのではないでしょうか?
コスト面がネックとなり、Z世代の車離れが加速するかも
東京のZ世代に関しては、車はいらないと答えた人が過半数超えでしたが、お金に余裕がある場合は約6割が車を欲しいと答え、結果が逆転していたのが印象的でした。
さらに、車に対してのイメージを伺った質問でも、東京・地方のZ世代ともに購入・維持にお金がかかることが2位にランクインしていました。
食品や日用品などの物価がどんどん上昇していく中、購入にも管理し続けるのにも大きなコストがかかってしまう車は、よりハードルの高い存在に思えるのでしょう。
Z世代の車離れが進んでいるとするならば、特に金銭面の問題がネックとなっていると考えられそうです。
【調査概要】
『東京&地方のZ世代に聞いた!車に関する意識調査』
調査期間:2023年11月10日
調査対象:全国のZ世代とミレニアル世代(15~34歳)男女
調査有効回答数:398名(東京在住のZ世代:146名/地方(※)在住のZ世代:156名/東京在住のミレニアル世代:96名)
調査方法:インターネットを利用したアンケート
調査主体:僕と私と株式会社
※東京以外の都道府県