最近Z世代の間でブームになっているものとは?

2023年上半期のZ世代のトレンドは一体何なのだろうか?
株式会社Creative Groupが運営する10代~20代女性向けトレンドメディア『Trepo(トレポ)』では、10代~20代女性100名を対象に「コト・モノ」「ファッション」「プリクラポーズ」「グルメ・スイーツ」「流行語」の5部門のトレンドについてアンケートを実施。
今回はそのアンケートで明らかになった2023年上半期のZ世代のトレンドを詳しくご紹介していきます。
【コト・モノ部門】
第5位:推しピク
第5位は『推しピク』。
推しピクとは、自分にとってイチオシの人やキャラクター(=推し)を、さまざまな形で応援する活動の「推し活」と、Z世代のお出かけとして定番化した「ピクニック」がかけ合わさったもの。
お洒落に仕上げたピクニックの空間に、写真やアクスタなどで推しの要素を加えているのが特徴です。
2023年上半期にはピクニックのレンタルセットを提供する店舗も登場し始ているので、今後更に人気が高まる傾向が予想されます。
インスタでは「推しピクにおすすめのアイテム」や「推しピクでの写真の撮り方」など、推しピクにまつわる特集が多く見られます。
これから本格的に夏になるので、海でピクニックを楽しむ「海ピク」の投稿も多くなりそうです。
第4位:美術館巡り
第4位は『美術館巡り』。
閑静な空間で芸術を楽しみながらゆったりとした時間を過ごせる美術館は、Z世代の定番お出かけスポットとして人気を集めています。
特に、新国立美術館で6月12日まで開催されていた「ルーヴル美術館展 愛を描く」や、東京都現代美術館で5月28日まで開催された「クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ」などは、洗練されたおしゃれな世界観がZ世代から絶大な支持を集めました。
インスタでは、「#美術館巡り」をつけた投稿が50万件以上に上っています。
第3位:Y3K
第3位は『Y3K(ワイスリーケー)』。
Y3Kとは、3000年代の近未来をモチーフにしたファッションジャンルのことを言い、Z世代から絶大な人気を誇るファッションジャンル「Y2K」に続くファッショントレンドとして注目されています。
中国版REDと呼ばれているSNS「小紅書(RED)」で、盛り上がりを見せている印象があります。
メタリックカラー、ネオンなどAIやメタバース、アバターを連想させるような質感&カラーを取り入れたスタイリッシュなコーディネートが特徴で、「DIESEL」や「MINERAL」などY3Kにぴったりのアイテムを取り扱うブランドも増えてきています。
インスタを見てみると、Y3Kコーディネートに合わせて、ラメやストーン、パールをあしらい、メタリックカラーでまとめた「Y3Kメイク」を楽しむZ世代の姿も多数見られます。
第2位:BeReal
第2位は『BeReal(ビーリアル)』。
BeRealは、2020年に公開されたフランス発のSNSアプリですが、2022年下半期からアメリカなどで流行し始め、2023年上半期にはZ世代を中心に日本でもユーザーが急増しました。
1日に1回、ランダムな時間にアプリから通知が送られ、その通知から2分以内のリアルな写真を撮影、投稿するという仕組みになっています。
フィルターや加工機能がない点や、外カメラと内カメラでの同時撮影が可能な点など、他の写真撮影アプリにはないユニークさが特徴です。
等身大の自分をリアルタイムで友人に共有するという、あえて写真映えを狙わないコンセプトがZ世代に共感を呼んでいるようです。
インスタにはBeRealアプリで撮影した写真の投稿も多数見られ「#bereal」をつけた投稿は全世界で178万件にも上っています。
第1位:友達がやってるカフェ/バー
第1位は『友達がやってるカフェ/バー』。
「友達がやってるカフェ/バー」は、2023年4月22日(土)に東京・原宿にオープンしたばかりのカフェ。
店員がお客さんに対し、まるで友達に接するようなフランクな対応をするユニークなコンセプトがSNSを中心に話題を呼んでいます。
メニュー名にもこだわりがあり、ドリップコーヒーは「大変そうだから、すぐ出せるので大丈夫だよ」、カフェラテは「たしかラテ美味しかったよね?」など会話のようなユニークな名前となっているんです。
TikTokでは、「#友達がやってるカフェ」をつけた動画が累計1,100万回再生、「#友達がやってるカフェバー」をつけた動画が累計240万回再生とオープン直後にも関わらず多くの動画が投稿されました。
【ファッション部門】
第5位:クローシュハット
第5位は『クローシュハット』。
流行りのバケットハットに続いて2023年のトレンド帽子となっています。
フランス語で釣鐘(つりがね)を意味する「cloche(クロッシェ)」が由来の帽子です。
バケットハットよりもツバが下を向いており、そのストンとしたシルエットが可愛いと話題を呼んでいます。
また、ファーやメッシュ素材など様々な種類があるため、オールシーズン使えることも流行の一因です。
第4位:ティアードスカート
第4位は『ティアードスカート』。
ティアードとは「重なる」や「列になる」という意味で、その名の通り、何層にも重なったプリーツが特徴のスカートです。
様々な素材・カラーがあり、カジュアルコーデにも綺麗めコーデにも合わせられることから2023年上半期の人気アイテムとなりました。
インスタでは、「#ティアードスカート」をつけた投稿が4.4万件も投稿されています。
第3位:トラックジャケット
第3位は『トラックジャケット』。
トラックジャケットとは、スポーツ選手などがよく着用しているトレーニング用のジャケットから派生したアウターのことです。
デザインはシンプルなものが多く、パンツコーデだけでなくスカートにも合わせられるお洒落アイテムとしてZ世代の間で大流行しています。
インスタでは、「#トラックジャケット」をつけた投稿が8万件を超え、TikTokでも、「#トラックジャケット」とつけた投稿の視聴回数が7,000万回を超えています。
第2位:ポップコーンバッグ
第2位は『ポップコーンバッグ』。
ポコポコとした素材が特徴の韓国発祥のアイテムです。
ユニークなデザインが周りと差をつけられることや、お手頃な価格で購入できることから、Z世代の間で流行しました。
インスタでは、「#ポップコーンバッグ」の他、「#ポコポコバッグ」とともに沢山投稿されています。
今やバッグだけに止まらず洋服やサンダル、ハットなどの商品も販売されています。
第1位:カーゴパンツ
第1位は『カーゴパンツ』。
カーゴパンツは、もともとカーゴシップ(貨物船)の作業員がはいていたパンツのことで、左右に大きなポケットが付いているのが特徴です。
近年はカジュアルコーデのアイテムとしてカーキ色やブラックなど落ち着いた配色が定番でしたが、 2023年はファッションアイコンとなるようなデザインやカラーのものが人気ブランドから続々登場しています。
着心地の良さと程よいダボっと感が可愛すぎるとZ世代の間で注目されています。
かつポイントにもなると話題を呼び、インスタでは、「#カーゴパンツ」とつけた投稿が16.2万件を超えました。
【プリクラポーズ部門】
第5位:你好ポーズ
第5位は『你好(ニーハオ)ポーズ』。
中国語で「こんにちは」を意味する「你好」。
你好ポーズは、広げた手のひらに丸めた片手を合わせる、中国武道を彷彿とさせるポーズを指します。
近年のZ世代には、Instagramで2.5万件も投稿されている「ワンホンメイク」と呼ばれる中国系メイクを筆頭に、私服でチャイナ服を着用するなど“中華ブーム”が到来中。
你好ポーズも、中国系の服装やメイクと共にとられるポーズとして大人気です。
第4位:あげみざわポーズ
第4位は『あげみざわポーズ』。
あげみざわポーズとは、中指と薬指を曲げて作るポーズのことで、近年流行中の「平成ギャル」を模倣するポーズとして話題を呼んでいます。
令和の時代に、平成を彷彿させる制服や髪型でプリを撮るのがZ世代の「令和ギャル」の中で流行になりました。
そして、登録者200万人超えYouTuberでZ世代のカリスマ的存在でもある「kemio」さんがよく使う言葉として"あげみざわ"も有名です。
あげみざわポーズは最新ギャルポーズとして、Z世代に大人気のポーズです。
第3位:BESTYポーズ
第3位は『BESTY(ベスティ)ポーズ』。
BESTYポーズとは、BMSG所属の7人組ボーイズグループ「BE:FIRST」のファンネームである「BESTY」が名前の由来。
BE:FIRSTのメンバーである「SHUNTO」さんが考えたポーズのことで、ファンの「BESTYポーズを考えて!」の声に応える形で考案されました。
ファンの総称である「BESTY」の意味が込められており、左手でBの形を作り、右手でピースの形をとるポーズです。
SNSでは、BESTYを中心に数多くの投稿がされており、BE:FIRSTのメンバーが集合写真によくとるポーズとしても話題になりました。
第2位:プインプインポーズ
第2位は『プインプインポーズ』。
プインプインポーズは、丸めた両手を、頬に当てたポーズのことを言います。
"プインプイン"とは、韓国語で"愛嬌"を表す言葉のことで、韓国では主に若者世代を中心に使われています。
また、プインプインポーズは人気韓国アイドルたちがよくとるポーズとしても話題ですが、K-POP第4世代アイドル(主に90年代後半~2000年代前半に生まれたメンバーで構成)だけでなく、2010年代に一世を風靡した「少女時代」や「KARA」といったグループがとっていたポーズでもあるんです。
10年の時を超えて日本のZ世代を中心に再流行しています。
第1位:オッケーカフ
第1位は『オッケーカフ』。
オッケーカフは、耳たぶに指をかけて"オッケー"をとるポーズです。
ジャニーズの人気アイドルグループ、「Snow Man」のメンバー、向井康二さんがインスタライブにおいてとったポーズが由来となっています。
向井さんが“来年はやらせたいポーズ”として生み出しました。Snow Manのファンである「スノ担」の間で瞬く間に流行し、定番のポーズとなりました。
【グルメ・スイーツ部門】
第5位:パヌレ
第5位は『パヌレ』。
パヌレとは、2022年上半期トレンドにランクインした「カヌレ」から派生した、カヌレ型のパイのこと。
押上にあるカフェ「Mr.Bakeman(ミスターベイクマン)」発祥であり、中にはあんこやクリームチーズなどが入っています。
カヌレの形とサクサクのパイ生地の融合が新感覚と話題を呼び、流行しています。
また、自分の好きなものを入れたり、トッピングをしたりとオリジナルのパヌレを作るZ世代もいるそうです。
第4位:ベーグル
第4位は『ベーグル』。
Z世代の間では、ベーグルの間にフルーツやカラフルなホイップを挟んだ「ベーグルサンド」がSNS映えすると大流行しました。
原材料にバター、牛乳、卵を使わないため、ヘルシーなパンとしても注目され、インスタでは「#ベーグル」をつけた投稿数は151万件、「#ベーグルカフェ」は1.2万件、「#ベーグルサンド」は27万件と、ブームになっています。
第3位:ダックワーズ
第3位は『ダックワーズ』。
ダックワーズとは、アーモンド風味のメレンゲでできたフランス発祥の焼き菓子であり、外はサクサク、中はしっとりとした食感のクリームが挟まっています。
ダックワーズを提供するカフェ「coucou amande(クク アマンド)」はカラフルなクリームやフルーツを乗せてアレンジし、一躍人気に。
また、家でも作ることが出来るため、おうちカフェの人気レシピとしても注目されています。
第2位:ニューヨークロール
第2位は『ニューヨークロール』。
ニューヨークロールは、その名の通り、ニューヨーク発祥のペストリーです。
クロワッサンのようなデニッシュ生地の中にクリームが入っており、「クロワッサンロール」とも呼ばれています。
表面はチョコレートやナッツなどでデコレーションされ、見た目の可愛らしさからも人気となった丸い形のスイーツです。
新大久保と表参道に店を構える「THE COOKIE 594(ザ クッキーゴーキューヨンヨン) 」では、SNS映えするカラフルなニューヨークロールを販売していて、話題を呼んでいます。
第1位:バースデードーナツ
第1位は『バースデードーナツ』。
バースデーケーキに代わり、文字やろうそくでデコレーションを施したドーナツのことを言います。
簡易的でSNS映えすることから、2023年上半期、Z世代の「誕生日サプライズ」にかかせないスイーツになりました。
神戸にあるカフェ「THE CITY DONUTS AND COFFEE(ザ シティドーナツアンドコーヒー)」では「HAPPY BDAY」のアルファベットの形をしたドーナツが販売され話題を呼びました。
【流行語部門】
第5位:てぇてぇ
第5位は『てぇてぇ』。
てぇてぇは“尊い”という意味を持ち、元々はバーチャルYouTuber(VTuber)界隈で使われていましたが、現在は様々な場面で流行中です。
「Snow Man」のメンバー、佐久間大介さんがパーソナリティを務める文化放送「Snow Man 佐久間大介の待って、無理、しんどい、、」(毎週土曜よる8時~)にて、佐久間大介さんが「てぇてぇ」の意味を解説し、ネット上で反響を呼びました。
近年流行している推し活の際に、「推しがてぇてえ」と表現し、SNSに投稿する人が急増しています。
第4位:はみ出していく
第4位は『はみ出していく』。
今話題のボーカル&ダンスパフォーマンスユニット「新しい学校のリーダーズ」の自己紹介「個性や自由ではみ出していく」から生まれた言葉です。
独特のリズムや語呂の良さが癖になり、Z世代の間で口にする人が急増しています。
TikTok上では、「#はみ出していく」をつけた動画が累計850万回再生を突破。
元ネタのリズムに合わせて、オリジナル動画を載せる人が多く見られます。
第3位:気にぴ

第3位は『気にぴ』。
気にぴは、2018年ごろから流行し多用されている好きな人を表す言葉「好きぴ」から派生した言葉で、気になる人を表現する場面に使われています。
ぴの語源は「ピープル(people)」であり、「気にぴ」は「気になるピープル」が略された形です。
新世代YouTuberが自身の恋愛状況を話す動画で多く使用されていることから、Z世代の間で流行しました。
第2位:かわちい
第2位は『かわちい』。
きっかけは、TikTokにてファッションやライフスタイル関係の動画を投稿しているSleepy Boy(スリーピーボーイ)。
「今日はこの〇〇を使って着替えていきます」というフレーズから始まり、ジッパーを上げる音や衣擦れの音などASMRの要素が取り入れられたコーデ紹介動画の中で「かわちい」という言葉が使われており、それ以降、使用する人が急増しました。
多くのクリエイターがTikTokにてコーデ紹介を投稿し、「#かわちい」をつけた動画は累計1億9,000万回再生にも上ります。
第1位:蛙化現象
第1位は『蛙化現象』。
「蛙化現象」とは、好意を持っていた人と両思いになった途端に、相手への気持ちがなくなる、気持ち悪く感じてしまうなどの現象を指す言葉です。
近頃、SNSでは本来の意味から派生し、異性の行動によって気持ちが冷めてしまう現象に使われています。
TikTokやYouTubeなどで、多くのクリエイターが「蛙化現象」について語る動画が急増しました。
全ランキングはこちら!
5部門の1位から10位までの全ランキングはこちら。
以上、2023年上半期のZ世代トレンド調査の結果をご紹介しました。
各部門のランクインしたトレンドを見てみると、全体的にインスタやTikTokなどのSNSで話題になって流行しているものや推し発信の流行が多い印象を受けました。
SNSからトレンドをキャッチしている人が多いので、Z世代をターゲットとしたマーケティングを行うにはSNSから流行を知り、プロモーションに活用するのが必須条件と言えます。
【調査概要】
『2023年上半期のZ世代トレンド調査』
調査対象:Trepo girls(10代〜20代女性1000名)
調査期間:2022年12月1日~2023年5月31日
調査主体:株式会社Creative Group トレンドメディア『Trepo(トレポ)』編集