EDITORSのロゴMERYEDITORS
お気に入り

海外旅行に行く予定がある人は10%以下!Z世代の海外に関する意識調査

株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」が行った「Z世代の海外に関する意識調査」の結果をご紹介!15~24歳のZ世代を対象に行ったアンケートで、外部調査パネルによるWEB調査とSHIBUYA109 lab.独自ネットワークによるインタビューを実施。Z世代の最近の海外に関するあれこれが明らかに。

更新 2023.07.04 公開日 2023.06.02
目次 もっと見る

Z世代の海外についてのあれこれを調査!

コロナ渦以降、海外旅行や語学留学などへの意識は変わりつつあるのだろうか?

株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する新しい世代に特化した若者調査機関「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」は、Z世代の海外に関する意識調査を実施。

今回の記事では、そのアンケートで明らかになったZ世代の最近の海外に関するあれこれを詳しくご紹介していきます。

海外旅行についてZ世代はどう思っている?

海外旅行に行く予定がある人は3.7%!

まず最初に「コロナ禍以降の海外旅行について、あなたにあてはまるものは?」と質問してみました。

そうすると「これからもずっと海外旅行には行かないと思う(27.1%)」が一番多いという結果に。
「今は行きたいとは思わない(いつかは行こうと思う)(21.7%)」、「行きたいと思っているが現実的に厳しいと思う(21.5%)」、「予定はまだないが行きたいと思っている(21.2%)」が大体同じくらいいることがわかりました。

このアンケートから海外旅行に行く予定がある若者は3.7%と少なく、海外旅行について消極的であることがわかりました。

旅行先一番人気はハワイ

「旅行先として行きたい国・地域は?」と聞いてみたところ、第1位は「ハワイ(37.3%)」、第2位は「フランス(30.7%)」、第3位は「イタリア(30.5%)」という結果に。

やはりハワイは、根強い人気があるようです。
フランス、イタリア、イギリスといったヨーロッパに行きたいという人も多いことが明らかに。

Instagramの投稿がきっかけで海外に行きたいと思う人が多い

「海外に行きたいと思うきっかけは何ですか?」と質問してみました。
すると「Instagramの投稿(30.4%)」が一番多く、次いで「動画配信サービス(28.1%)」、「友人との会話・友人からの話(19.4%)」が上位を占めています。

グループインタビューでも「それまでは漠然と海外って怖いと思っていたが、友達がInstagramで韓国に行っている投稿をあげていて、意外と海外って行けるところなんだと思った」、「旅行系のインフルエンサー以外でも、インフルエンサーが海外に行っているのを最近見かける。投稿を見ると、ここに行きたいと思う」などの回答がありました。

SNSを見るのが当たり前となっているZ世代においてInstagramや動画配信がきっかけになるのは必然的であるといえます。

海外旅行に行きたい理由は国の文化を学習・体験するため

「海外旅行に行きたい理由は?」と質問。
多く挙がったのは、「その国の文化を学習・体験するため(37.1%)」、「日本以外の国のことも知ってみたいと思うため(31.8%)」、「その国の食が好きなため(31.1%)」。

先程のアンケート結果のように、SNSの投稿で興味を持った国をもっと学習したり、実際に行って体験したいと思っている人が多いということがわかりました。

海外旅行に行きたくないというより、経済的に厳しいから行けない人が多い

「海外旅行に行きたくない理由は?」と質問してみると「経済的に厳しいから(27.0%)」が一番多く、次いで「治安に不安があるから(24.3%)」、「語学力に不安があるから(22.5%)」「漠然と不安があるから(22.5%)」となっています。

グループインタビューでも「海外は言葉が通じないので、怖い。日本とは別世界」、「治安が悪いイメージがある。海外の良いところよりも悪いところが目につく」、「海外にある大体の食べ物は日本でも食べられるし、日本の方が日本人の好みに合わせられていそう」という声が聞かれました。

まだまだ収入が多くないZ世代には、海外旅行にかかる費用がネックとなっていると考えられます。

韓国とアメリカ本州に興味関心を持っている人が多いよう

テーマを絞って各国のイメージを聞いてみました。
「動向が気になる国・地域」としてあがったのは、「ロシア(22.4%)」「中国(20.0%)」「アメリカ本州(18.5%)」。

「エンターテイメントが発展していると思う国・地域」としてあがったのは、「日本(30.0%)」「アメリカ本州(26.1%)」「韓国(16.3%)」となりました。

韓国は、「同世代の中で人気の国・地域」としても上位にあがっています。
「同世代の中で人気の国・地域」上位に上がったのは「韓国(28.5%)」「アメリカ本州(15.1%)」「ハワイ(14.6%)」でした。

「親近感のある国・地域」という項目では「台湾(16.6%)」「韓国(15.9%)」「アメリカ本州(13.7%)」が上位となっています。

韓国とアメリカ本州は、全てのTOP5にランクインしていて、Z世代から興味関心を持たれていることが読み取れます。

親近感のある国は男女で違う

「親近感のある国名は?」という問いには、男性の回答では上位2カ国が「台湾(20.7%)」「アメリカ本州(19.7%)」なのに対し、女性の回答では「韓国(20.3%)」「台湾(12.6%)」となっています。

グループインタビューでは、「最近まで韓国のことは詳しくなかったけど、お店に行っても韓国コスメばかりだし、コスメの広告でも韓国アイドルをよく見かける」、「SNSで可愛いお店を見つけて行ってみたいと思ったら韓国やアメリカだった」、「中国といえば、中国メイク」など、国際情勢だけでなく、消費において身近なことが影響していると感じられます 。

海外留学についてZ世代はどう思っている?

半数以上の若者は海外留学の意向なし

海外旅行だけでなく、海外留学についても聞いてみました。

「海外留学に関して、あなたに当てはまるものは?」と質問したところ、海外留学の意向が無い(海外留学について考えたことはなかった)、または留学は全くしたくないという若者世代は57.5%と半数以上という結果に。

また、「興味はあるが現実的には難しいと思う」という回答は21.2%になっています。

海外旅行だけでなく、海外留学に関しても消極的であることが明らかに。

海外留学に行きたくない理由もやはり経済的という回答が多い

「海外留学に行きたくない理由は?」と聞いてみると、「経済的に厳しいから(36.2%)」が一番多く、次いで「語学力に不安があるから(30.0%)」「治安に不安があるから(28.8%)」という結果に。

特に、「(海外留学に)興味はあるが現実的には厳しいと思う」と回答した層に関しては、「経済的に厳しいから(54.0%)」「語学力に不安があるから(46.0%)」といった回答が多く、経済的理由と、基礎的な語学力の低さがハードルになっているようでした。

留学してみたい国・地域、移住したい国・地域第1位はどちらもアメリカ本州

留学してみたい国・地域を聞いてみると、上位は「アメリカ本州(21.2%)」「オーストラリア(15.6%)」「カナダ(14.9%)」となっています。

「移住したい国・地域」についても聞いてみると、「特になし」が約半数(49.5%)となりました。
移住に人気な国は「アメリカ本州(12.0%)」「フランス(9.3%)」「シンガポール(9.0%)」となっています。

語学学習についてZ世代はどう思っている?

英語を勉強している人が一番多い

語学学習についても聞いてみました。
「勉強している・していた言語は?」と聞いてみたところ、1位が「英語(74.6%)」、2位「中国語(12.2%)」、3位「韓国語(9.5%)」でした。

アンケート結果から、約8割が何らかの語学を勉強していることが明らかに。

外国語を学ぶのは趣味が理由

「外国語を学ぶ理由は?」と質問。
すると、「好きなコト・モノをその言語で理解したいから(40.2%)」「習得していたら便利そうだから(35.1%)」「就活や仕事で活かしたいから(29.8%)」が上位の回答となっていました。

自分の趣味を原動力に語学に勤しんでいるようです。

海外と比較した日本の印象についてZ世代はどう思っている?

海外の良いところは建物や景観、悪いところは治安

最後に、海外と比較した日本の印象についても聞いています。

海外の良いところは「建物や景観(54.9%)」が一番多く、「独自の文化や芸術など(41.2%)」、「エンターテイメント性の高さ(40.5%)」と答えている人も多かったです。

悪いところは「治安(51.5%)」が一番多く、次いで「衛生面(41.7%)」という結果に。

日本の良いところは治安、悪いところは経済力・経済政策

それに対し、日本の良いところを聞いてみると「治安(80.5%)」、「食べ物(78.5%)」、「衛生面(69.0%)」と、海外の悪いところの正反対の要素が上位にあがっています。

グループインタビューでも「日本の良いところは安心で安全でごはんがおいしいところ」、「安全で綺麗で暮らしやすい。人もすごく優しい」、「安全でポテンシャルがあるし、良いものをつくっているので、もっと発信すればいいのに。勿体ないと思う」など日本を誇りに思っている姿が見られました。

一方、悪いところを聞いてみると「経済力・経済政策(34.4%)」、「教育の制度やシステム(27.1%)」、「環境・社会課題への意識(24.4%)」、「人権への意識(23.2%)」、「社会福祉制度(21.7%)」が上位となり、社会制度に不安をいだいていることがわかります。

Z世代は経済面がネックとなり海外旅行や留学に消極的なよう

以上、Z世代の海外に関する意識調査についてご紹介しました。

アンケート結果から、海外旅行・海外留学ともに消極的であるということが明らかになりました。
ただ理由を見てみると、行きたくないというわけではなく経済面が一番のネックとなっていることもわかりました。

学生や社会人歴が浅く、お金に余裕がないZ世代でも気軽に行けるような価格のプランなどがあれば、もっと海外旅行・留学に行きたいという人も増えるのではないかと感じました。
また、日本国内の社会制度に不安を持っているという結果も気になるところ。
なかなか明るい話題が少ない世相を敏感に感じ取っているのかもしれません。

【調査概要】
『Z世代の海外に関する意識調査』
①WEB調査
調査対象:15~24歳のZ世代
調査期間:2023年3月
有効回収数:410名(男性203名/女性207名)
調査主体:SHIBUYA109 lab.

②SHIBUYA109 lab.による定性調査
グループインタビュー
対象者条件: 高校生・大学生・短大・専門学校生 男子4名、女子4名 2G 合計8名
※その他過去定性調査をもとに考察

こちらの記事もチェック

spacer

RELATED