ドラマティックな温泉滞在を♡星野リゾートの温泉旅館「界 別府」宿泊レポート

だんだん寒くなり、冬が近づいてきました。体が冷える秋冬には、温泉に浸かってゆっくりしたくなるもの。1年の疲れを癒やし、リフレッシュするためにも、温泉旅行がぴったりの季節ですよね。

温泉といえば、大分の温泉どころ・別府を思い浮かべる人も多いのでは。「別府八湯」といって、別府には浜脇温泉、別府温泉、観海寺温泉、堀田温泉、明礬温泉、鉄輪温泉、柴石温泉、亀川温泉と8つの温泉郷があります。

温泉は泉質によって効能が違いますが、別府にはなんと10種類もの泉質があります。さらに源泉数、湧出量ともに日本一を誇り、温泉巡りをするにはもってこいの場所なんです。

そんな別府にある、星野リゾートが手掛ける温泉旅館「界 別府」にMERYスタッフが滞在。その魅力をお伝えします！

JR別府駅から徒歩約10分。空港からバスで来るなら、別府北浜下車で徒歩約1分のところにある「界 別府」。

星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」は、「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、日本の温泉旅館らしい和の趣や伝統を生かしつつも現代のニーズに合わせたおもてなしを追求しています。

全国に22施設ある「界」は、それぞれご当地のよさを活かしているため、施設によってまったく作りや雰囲気が異なります。

2021年6月に開業した「界 別府」は、世界的に有名な建築家・隈研吾さんが、「街＝ストリート」をイメージしてデザイン。
和紙のちょうちんが照らす石畳の路地や夜店を彷彿とさせる空間など、まさに賑やかな別府の温泉街を感じられる雰囲気になっています。

チェックインを済ませたら、お部屋に行く前にロビー前の「トラベルライブラリー」でちょっと休憩。

トラベルライブラリーには、その土地ならではの歴史や文化、自然などにまつわる本がたくさん置いてあります。

お茶の種類も充実していますが、なんとウェルカムドリンクとして「かぼす緑茶」「ゆず和紅」のほかにスパークリングワインまで！

軽く1杯いただいてから、お部屋に向かいます♪

「界 別府」は、すべての客室から別府湾を望むことができます。

今回宿泊したのは、「柿渋の間 特別室（露天風呂付）」。最上階の11階に位置する、露天風呂付きのお部屋です。

全国の「界」には、地域の伝統工芸や名産品が彩る「ご当地部屋」が用意されており、「柿渋の間」は「界 別府」のご当地部屋。

テーブルの上と窓際にある灯りに、地域の伝統工芸である豊後絞りが用いられていて、優しく温かな光を演出しています。ベッドサイドの模様も豊後絞りですよ。

大きな窓からは別府湾を一望できます。窓から見える景色がまるで1枚の絵画のような趣が感じられますよね。

別府の観光名所である「血の池地獄」から着想を得たという壁の柿渋色と、窓から見える青い海の景色とのコントラストがなんともマッチしていて美しいお部屋です。

別府湾を眺めながら、露天風呂でゆっくりする至福のとき……♡

部屋付きなので何度でも気軽に楽しめるのがうれしいですね。

お風呂からあがったら、界ブランドのオリジナル作務衣に着替えてリラックスしましょう。

洗面台も広く、化粧水や乳液、ドライヤーなども一通りそろっています。

歯ブラシなどのアメニティは洗面台に置かれたふろしきに入っています。持ち帰りも可！
大浴場に出かける際など、こちらのふろしきを小袋にして必要な小物類を持って行くと便利ですよ♪

お部屋の露天風呂も最高ですが、大浴場も楽しみたいですよね。

内風呂は、源泉かけ流しの「あつ湯」と、温泉成分を身体に浸透させるための「ぬる湯」があります。
泉質は炭酸水素塩泉。重曹成分を含むため、角質を軟化させる作用があり、肌がつるんとなめらかに。また、塩分を多く含んでいるので、湯上がり後も身体の温かさが持続します。

さまざまな泉質がある別府温泉の中でも、「界 別府」は肌に優しい温泉になっているので、湯めぐり後の仕上げに入るのもおすすめだそうですよ。

内風呂の壁には、桜や桔梗など、8種類の別府の花々をモチーフにした「臼杵焼き」がはめ込まれています。

臼杵焼きとは、江戸後期、臼杵藩（現在の大分県臼杵市）の御用窯として始まり、一度は途絶えてしまった幻の焼き物。
特徴としては純白で薄手のものが多く、茶碗やお皿、急須などが作られていたそう。

内壁にあしらわれた花々をよ～く見てみると、なんと中にはお地蔵さんの顔がまぎれています！
別府では、温泉のあるところには必ずお地蔵さんがいるのだそう。そんな別府の「地蔵めぐり」が大浴場の中でできちゃうという遊び心がうれしいですよね。

ぜひ温泉につかりながらゆっくり探してみて。

湯上がり後は、外の風が気持ちいい庭園で、無料の「ゆず蜜」「ゆずほうじ茶」やアイスキャンディーをいただいてベンチでひと休み。

2022年10月31日（月）までの期間は、19：00～21:00の時間帯で湯浴み後にぴったりの「湯上がりビール」がご当地おつまみと共に用意されています（※有料）。

「界 別府」のおつまみは、鶏皮揚げに、大分ならではの柑橘であるカボスを添えたもの。
ほてった身体を癒やす、湯上がりのビールと唐揚げ。大人ならではの楽しみですね♪

また、ぜひ体験したいのが、別府の街中にある温泉の配管をモチーフにした「ラボ」で行われている「温泉ミスト作り」。

フロントでの当日受付で、無料で体験できます。所要時間は30分ほど。

ラボは温泉旅館の中にあるとは思えない、まさに実験室のような雰囲気で、なんだか科学者になったような気分に。

まずは、レクチャー「温泉いろは」から。
こちらでは、温泉水を使ったミスト作りだけでなく、別府八湯の特徴や、適切な入浴法などについて、白衣を着たスタッフさんに指導してもらえます。

別府の温泉についての知識を深めたところで、温泉ミスト作り。置いてあるビーカーやスポイトを使って、理科の実験のような雰囲気でミストを作っていきます。

大分で作られている3種類のアロマオイルから1種類を選んで香り付け。大分名物のかぼすのオイルを選びました。

「界別府」のシールを貼って、オリジナル温泉ミストのできあがりです。湯上がりのボディミストにぴったり！ シュッとひと吹きで肌がしっとりしますよ。

何か作るのが好きな人はぜひ体験してみて。

夕飯は特別会席「かぼすと魚介の豊後なべ会席」。豊後とは、昔の大分県の大部分のエリアを指す地名です。

瀬戸内海と太平洋の黒潮が合流する豊後水道に育まれた大分の魚介は絶品！ そこに、大分の特産品であるかぼすを取り入れた料理が並びます。
日本一の真竹の産地でもある大分の伝統的な竹細工が、豪華な会席料理に華を添えます。

豊後鍋の具材には、伊勢海老やクエ、ふぐを中心とした新鮮な魚介がたっぷり！ さらに、自家製の団子麺など、別府にちなんだ食材も。

出汁が沸騰した鍋に、日本一の生産量を誇るかぼすのスライスをざぶんと飛び込ませて贅沢に香り付け。さわやかな酸味が出汁のきいた海の幸の豊かな味わいを引き立てます。

鍋の〆は海鮮の旨みと香り高いかぼすの風味が凝縮された卵とじのおじや。
一滴の汁も残したくないほどのおいしさで、大満足の会席でした♡

夕飯の会場から出ると、館内の雰囲気がガラッと変わっていることに気づきます。

19：00以降は、館内が「夜のドラマティック温泉街」に変身。別府の夜の賑わいを満喫できるイベントが開催中です！

自分で麺をゆで、スパイスを振って好みの辛さに作れる「地獄ラーメン」の屋台や、「血の池地獄」や「海地獄」などをイメージした色鮮やかなカクテルを楽しむ「地獄巡りバー」が登場。

ご飯のあとでお腹はいっぱいでしたが、お祭りの楽しい雰囲気につられてついラーメンを作ってしまいました。1人分の麺は多くないので、意外とペロッと食べられちゃいます！

カクテルも、色はビビッドなものが多いですが、飲みやすくおいしい♡ 食後の一杯にぴったりです。

「別府八湯輪投げ」や「型抜き」、別府の工芸「竹細工」のクラフト体験などもあり、お祭り気分を満喫できます。

輪投げはつい真剣になってしまって、その日の最高記録タイをたたき出しました。大人でも夢中になってしまうのが、お祭りの引力ですね。

型抜きは失敗してしまいましたが、まわりの参加者たちもみんな真剣！ 成功するとご褒美がゲットできますが、失敗しても界のオリジナルキャンディがもらえますよ。

葛を使った溶けにくい和スイーツ「葛アイス」も配っています。「苺ミルク」「みかん」「小豆」「ラムネ」の4種類。

ひんやりおいしくぷるぷる＆もちもち食感、甘さも控えめで、湯上がりのデザートにもぴったりですよ♡

「ラボ」では、「スマートボール」に挑戦できます。

縦、横4列ずつ、16個の穴が開いた「界 別府」オリジナルのスマートボールは、ボールを穴に入れてビンゴのように列を揃えたら成功。
見事列を揃えて成功するとチリンチリンと鐘が鳴り、景品のポストカードをもらえます！

さらに、参加者には名物の温泉蒸し卵も♡

観光スポットが閉まる夜の時間帯でも、館内だけでこんなに楽しめるなんて最高～！ ぜひ「界 別府」ならではのお祭りを満喫してくださいね。

帰りには、お土産のチェックもお忘れなく♡

「界 別府」オリジナル商品はもちろん、ご当地ならではの商品もたくさん置いてありますので、空港で慌てないためにも、ここでゆっくり選ぶのがスマートですよ。

「界 別府」は施設滞在だけでも楽しめるポイントはたくさんありますが、せっかく「別府八湯」といわれるほど多くの温泉がある別府に来たのなら、周辺の観光スポットに立ち寄るのもおすすめです。
時間があれば八湯すべてを巡って泉質の違いを楽しむのもいいですね。

MERYスタッフは「血の池地獄」などがある鉄輪温泉に立ち寄りました。「界 別府」からはバスで20分ほどで到着します。
道端から湯けむりが噴き出していたり、無料の足湯スポットがあったりと、温泉情緒あふれる街並みをそぞろ歩きするだけでも楽しいエリアです。

温泉から噴出する高温の蒸気熱を利用して釜で食材を蒸して食べる「地獄蒸し」体験をお忘れなく！

出典www.hoshinoresorts.com

また、全国の「界」では、2022年11月30日（水）まで、温泉に浸かりながら読書を楽しめる温泉読書セットと、土地にちなんだ「ご当地本」を貸し出してくれる「温泉読書滞在」を実施中。

「界 別府」では、別府からほど近い流川通り周辺を舞台にした織田作之助の「夫婦善哉（めおとぜんざい）」を用意。さらに読書の追体験として、特製のぜんざいをいただいたり、温泉まち歩き名人と共に散策に出かけたりできます。

物語から地域の魅力を感じることができ、より思い出深い滞在になりそうですよね。

どんどんと気温が下がり、それに比例するように温泉に浸かりたい気持ちも高まっていく季節。
全国旅行支援も始まり、今がお得に旅行できるチャンスでもあります。

ぜひこの秋冬は、「界 別府」でドラマティックな温泉街の雰囲気を堪能してくださいね。