小林涼子さん
田中いつき
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世田谷のビルの上に農園が!?とれたての野菜をカフェで食べられる「AGRIKO FARM」が素敵すぎます!

東京・世田谷のビルの屋上で「AGRIKO FARM」という農園を始めた女優の小林涼子さん。最新の装置を駆使して、野菜も魚も育てるという驚きの仕組みと、小林さんが胸に秘めている農業への思いを伺いました。また、農園で採れた野菜を楽しめる「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」のランチコースもご紹介します。

更新 2022.06.08 公開日 2022.06.08
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女優の小林涼子さんが経営!SDGsな「AGRIKO FARM」で新鮮な野菜と魚が育ってる

アウトドアや農業に注目が高まり、趣味がキャンプやガーデニングだと公言する芸能人も増えていますよね。そんな中、趣味の農作業が高じて農園経営に乗り出したのが女優の小林涼子さん。

なんと東京・世田谷に環境に配慮した農園「AGRIKO FARM」を作っていて、しかもその野菜は1Fのカフェで食べることができるのだそう。何もかもが気になったので、さっそくMERYスタッフが実際に見に行ってお話を伺ってきました♡

地球のように循環している「AGRIKO FARM」って?

「AGRIKO FARM」

住宅街にあるビルの屋上に「AGRIKO FARM」はあります。

屋上にあるということも驚きですが、その形態も想像していた「畑」とは少し違いました。だって、野菜の下で魚が泳いでいるんです。そんな畑、見たことない……!

小林涼子さん

「こちらは『アクアポニックス栽培』という、魚の養殖と野菜の水耕栽培が一緒にできる農法です。魚のフンをバクテリアが野菜の栄養に分解、栄養満点の水を野菜たちが吸収するとその水は浄化され、キレイになった水がまた水槽に戻るというシステムです」(小林さん)

海外でも広く取り組まれている農法で、養殖では魚のフンやエサの残渣などの有機成分が水を汚してしまうのですが、アクアポニックス栽培では有機成分をバクテリアが分解し、それが肥料となり、野菜の成長に使われるので環境にやさしいのだそう。

水槽の魚はイズミダイという暑さに強い種類の魚で、東京の夏の暑さにも耐えられるのだそう。野菜はリーフレタスやサラダコマツナなどが植えられていました。

小林さんが農業に興味を持ったわけ

そもそも東京出身だという小林さんが農業に興味を持ったのはどうしてなのでしょうか。

「新潟にある父の友人の田んぼでお手伝いをしていたのがきっかけです。家族ぐるみでとても楽しく作業させてもらっていたのですが、昨年に家族が体調を崩し、手伝えなくなってしまったんですね。

生まれ育った世田谷で農地を探しているときに小川珈琲さんの屋上をお借りできることになりました。さまざまな農業の形を勉強しているときに、アクアポニックス栽培に出会ったんです」(小林さん)

「AGRIKO FARM」

「この装置は竹害に困る地域から竹を譲り受けて作成している、世界でもひとつしかないものです。明治大学の学生さんと竹林にお邪魔して、自分たちで切ってきました。

野菜の根元に水を通すため、竹を樋として使っていますが、それは竹害に悩む地域へ行って、自分で切ってきたものです」(小林さん)

「AGRIKO FARM」

え、行動力がすごい! とはいえ、女優のお仕事をしながらの農園の手入れは大変なのではないでしょうか。

「AGRIKO FARMは『農福連携』(障がいのある人などが農業分野で活躍することを通じて、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取り組み)のコミュニティファームです。野菜の苗も地域のB型作業所(障がいのある人が軽作業などの就労訓練を行う場所)で育てていただいたものを買い取っています。

また普段は、大手企業の障害者雇用で雇用されているGifted(障がい者)の方々が野菜とお魚のお世話をしています。現在農園の設備増設に伴い、障害者雇用をお考えの企業さまも募集しています。

農業はもっといろいろな方に協力してもらっていいし、いろいろな機械を使って省力化していくことも必要だと考えた結果、こうした形になりました」(小林さん)

なるほど。みんながwin-winになる形が考えられています。

「AGRIKO FARM」

「家族の体調不良で新潟の田んぼのお手伝いができなくなったわけですが、そこからもっとバリアフリーな農業の形はないかと、いろいろな方に相談して勉強し、AGRIKOが誕生しました。可能な限りSDGsに配慮した結果、17項目フルコミットした農園になっています。

食べられるサイズになった野菜は、ビル1Fの『OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町』さんに買い取っていただき、ランチコースの一部として提供されます。今後、水槽の台数が増える予定なので、そうするともっとしっかりと味わっていただけるようになると思います」(小林さん)

野菜も魚も誰かが作っているから食べられることを知ってほしいという小林さん。もう少し経ったら、屋上の農園も一般開放予定とのこと。野菜と魚の育つ様子を見てからいただく料理は、いつもとちょっと違う味になりそうです。

「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」のランチコースをいただいてみた

「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」は京都の小川珈琲が運営するカフェ。

スペシャルティコーヒーを含む22種以上ものコーヒーはもちろん、炭焼きの本格的なコース料理もいただける注目のお店です。

「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」ランチコース

今回はAGRIKO FARMで育てた野菜を使っているというランチコースをいただきました♪

毎日、食材に合わせて内容が変わるというランチコース。この日は「空豆と枝豆の冷製スープ」からスタートです。炭焼きされたモロッコインゲンが香ばしく、濃厚なスープがソースのように絡みつきます。

「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」ランチコース

前菜はかわいらしい「花ズッキーニのベニエ」。ズッキーニの花の中には海老と白身魚のムースが入っていて、白ワインのソースでいただきます。このソースに散らされている野菜がAGRIKO FARMのもの。この日は少しだけ辛味のあるミズナがセレクトされていて、柔らかなソースとムースの味わいを引き立てていました。

「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」ランチコース

メインは肉料理と魚料理から選べますが、この日はお肉の「豚肩ロースの炭焼き」をチョイス。絶妙な加減に火入れされた肩ロースが、添えられた赤玉ねぎのジャムとビールのソースとよく合います。野菜も炭焼きされていて、柔らかな甘さを感じられました。

「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」ランチコース

この日のデザートは「グリオットとルビーチョコレートのムース」と「山椒と紫蘇のアイス」の盛り合わせ。グリオットはチェリーのことで、酸味のあるルビーチョコレートと相性抜群♪ 山椒と紫蘇の香るアイスは辛味は薄いものの、さわやかなそれぞれの香りとミルクアイスの組み合わせが天才的でした。

コーヒーとパンもついて¥3,300。気軽に、でも本格的なコース料理を楽しむことができました。

循環する「AGRIKO FARM」の野菜と魚を食べてみよう

AGRIKO FARM

今後もビル屋上や耕作放棄された農地などを借りて、農園を増やしていきたいという小林さん。あちこちでAGRIKO FARMの野菜と魚が食べられるようになるのが楽しみです。

まずは「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」で、AGORIKO FARMのとれたて野菜のおいしさを味わってみてくださいね。

【店舗情報】
『OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町』
住所:東京都世田谷区新町3-23-8 エスカリエ桜新町1階
電話番号:03-6413-5252
営業時間:7:00〜22:00(ラストオーダー 21:30)
定休日:年中無休

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