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就職活動は「オンライン」や「動画」で。Z世代の92.5%が「あると応募しやすくなる」と回答したものとは?

Z世代の就職活動事情についてリサーチしたアンケートを2つ、ご紹介します。ひとつは株式会社伝わるアニメーションが行った「就職先の探し方」アンケートです。ここではZ世代の就活の情報収集の方法をリサーチ。もうひとつは株式会社学情が行った「プレエントリーや選考」のリアルを調査したアンケートです。2つのアンケートをもとに、イマドキのZ世代の就活事情を紐解いていきます。

更新 2023.05.08 公開日 2023.03.16
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2つのアンケート結果から、Z世代の就職活動のリアルに迫る!

2022年度の就職活動も落ち着き、今年も多くの新入社員が誕生します。
 
就職活動、採用活動にも少しずつ変化が見られたニューノーマル時代。Z世代の意識にも変化があったようです。
 
本記事では、就職活動をしたことのあるZ世代や、2024年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象としたアンケートを2つご紹介します。

Z世代の「就職先の探し方」の主流はオンライン!

はじめに「採用アニメーション動画」を制作運営する、株式会社伝わるアニメーションが、就職活動をしたことがあるZ世代の男女1,071名に対して行った「就職先の探し方」に関するアンケートをご紹介します。
 
まずは、Z世代が企業の情報収集方法や、情報収集で重視することに関する設問から。

Z世代が企業の情報収集方法や、情報収集で重視することは?

「企業の情報収集方法」としては1位が「就職情報サイト(84.69%)」、2位が「各企業のホームページ(63.68%)」、3位が「就職イベント(41.27%)」と続きます。
 
オフラインではなくオンラインで就職活動の情報収集を行うことが多いようです。
 
「企業の情報収集で重視すること」は、「働きやすさ(79.1%)」と回答した方が最も多く、次いで「仕事の内容(64.7%)」「給与・賞与の金額(56.2%)」と続きました。

実際、「就職活動をするうえで、どのような企業が魅力的だと感じるか」の問いに、「残業が少ない・休みが多い(69.0%)」「給与・賞与の金額が高い(66.5%)」「福利厚生が充実している(64.0%)」との声が多く挙げられています。
 
ワークライフバランスやタイパ(タイムパフォーマンス)を重視するZ世代が増えている昨今。
 
自分の時間を大切にできる企業を、魅力に感じているようですね。

就職活動をするうえで、求められている企業の情報とは

「企業が発信してほしい情報とその方法」について尋ねた設問では、このような回答が挙がっています。
 
発信してほしい情報に関しては、「実際の業務時間や残業について(58.6%)」「1日の仕事の流れについて(57.6%)」「福利厚生について(45.3%)」と、入社後の研修内容や収入などの情報、評価制度などよりもポイントが高い結果となりました。

タイパを重視するZ世代だからこその納得の結果です。
 
また、「どのような方法で企業情報を発信してほしいか」については、「動画で分かりやすく(33.6%)」「就職情報サイトで詳しく記載(27.5%)」「SNSでより身近な形に(24.6%)」と続きます。

「事前に仕事内容や会社の雰囲気が分かる動画があれば応募しやすくなりますか?」という問いには「思う」「多分思う」と答えた人が合わせて92.5%に!
 
実際、Z世代からは、従来の就職活動において「就職活動中に会社の雰囲気が分かりにくいことがある」という不満も挙がっています。
 
デジタルネイティブなZ世代を対象とする採用活動には、これからは動画必須なのかもしれませんね。

一方で「リアルでの対面」を求める場面も…

オンライン重視で就職先を探したい、そんなZ世代の意識が垣間見えたアンケート。
 
しかし一方で「リアルな対面」を求める場面もあるようです。
 
続いて、「あさがくナビ」を運営する株式会社学情が2024年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に行ったアンケートをご紹介します。

就職活動もタイパ!より絞り込んで挑みたい学生が多数

Q.就職活動で何社ほどの企業にプレエントリーしたいですか?
1~5社 20.2%
6~10社 25.9%
11~20社 22.4%
21~30社 18.7%
 
過半数近くの人が10社以下と答える結果に。前年比で、「5社以下」の回答は6.2ポイント、「10社以下」の回答は4.6ポイント上昇していました。

自由回答でも、「10社程度まで、プレエントリーしたい企業を既に絞っている」「志望度の高い企業の選考に力を入れたい」「選択肢が多すぎると選択できないので、ある程度絞り込んで1社1社の選考を丁寧に受けたい」といった声が上がっているようです。

Q.就職活動で何社ほどの企業セミナーに参加したいですか?
1~5社 18.5%
6~10社 27.7%
11~20社 26.3%
21~30社 17.8%
 
セミナー参加数はこちら。プレエントリーと同じく、参加企業を絞り込む傾向があるようですね。

Q.就職活動で何社ほどの企業の選考に参加したいですか?
1~5社 19.0%
6~10社 29.8%
11~20社 26.6%
21~30社 18.1%
 
企業の選考も同じく、10社以下に絞って参加する傾向にあります。
 
「内定を得たら本当に入社したい企業に絞って、選考に参加したい」「同時に複数の企業の選考を受けるのではなく、誠実に真摯に選考に参加したい」といった声が上がっています。

働き方や働く場所が選べる時代だからこそ、より、自分に合った企業を見極めて就職活動をしようという意識の高いZ世代。
 
ひとつの企業のセミナーや選考に参加するだけでも時間がかかりますから、そういった意味でもタイパ重視のZ世代ならでは、とも言えそうです。

絞り込むからこそ、最後は「リアル」で選びたい

情報収集をオンラインで行い、企業を絞って選考に挑む学生たち。しかし実際の選考過程ではどうなのでしょうか。
 
オンラインによる採用活動も増えた昨今。しかしいろいろな規制が緩和され、対面での採用活動もだんだんと増えています。
 
説明会は「リアル」もしくは「どちらかといえばリアル」で受けたいと答えた人は39.8%、「オンライン」「どちらかといえばオンライン」と答えた人は27.1%でした。
 
昨年はリアル派が24.7%、オンライン派が42.0%だったので、対面傾向が回復してきていると言えます。

1次面接においては「リアル」もしくは「どちらかといえばリアル」と答えた人は35.6%、「オンライン」「どちらかといえばオンライン」と答えた人は35.9%でした。
 
こちらも昨年は、リアル派が22.8%、オンライン派が45.4%だったため、対面で面接を受けたい、という人がだいぶ増えているのがわかりますね。
 
「直接の方が質問をしやすい」といったコメントがある一方で、「オンラインのほうが面接の日程調整をしやすいので、志望度によって参加方法を選択したい」という納得の意見もありました。
 
オンラインでの面接があると、地方から都心へ就職をしたい人などにとっても、就職活動の幅が広がりますよね。

そして最後に「最終面接」。実に71.0%もの人が、リアルでの面接を希望しています。一方でオンラインと答えた人は9.8%にとどまっています。
 
「実際に企業に訪問し、企業の雰囲気や社風を知りたい」「直接熱意を伝えたい」「対面での面接で、実際の自分を見ていただき、合否を判断してもらいたい」「直接面接の機会がないまま入社を決めるのは不安が大きい」といった声が寄せられています。

企業の発信はオンラインで。自己アピールはリアルで。

企業選びはオンラインを重視し、動画での紹介やSNSでの発信を求める一方、自己アピールの場である面接では、リアル形式を求める傾向にあるZ世代。
 
これから2023年度の就職活動も本格的に始まります。
 
企業のニーズと学生のニーズが上手くマッチングし、よりよい関係性を築いていけるといいですね。

【調査概要】
『就職先の探し方に関する調査』
調査対象:就職活動をしたことがあるZ世代の男女(18歳~26歳)1,071名
調査期間:2023年1月11日~2023年1月13日
調査方法:インターネット調査
調査主体:株式会社伝わるアニメーション

『プレエントリー・選考参加に関する調査』
調査対象:「あさがくナビ2024」へのサイト来訪者 559名
調査期間:2023年1月27日~2023年2月6日
調査方法:インターネット調査
調査主体:株式会社学情

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