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「推し」として紹介するのも申し訳ない存在。Z世代の推し活24時④-ぴさんの場合-

『Z世代の推し活24時』に密着する企画第四弾。今回はJO1さん、back numberさんを推しているという、ぴさんにお話を伺いました。邦ロック界隈とアイドル界隈の現場の違いとは?「推し」という言葉の意味とは?ぴさんの24時間をお届け。

更新 2025.01.16 公開日 2025.01.16
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Z世代の推し活24時

推し活Z世代のインサイトにアプローチする企画『Z世代の推し活24時』第四弾。
「推し」が多様化している現代において、Z世代は推しとどう向き合い、生活の一部となっているのかを、時系列ごとに深掘りしていきます。

前回のインタビューでは、Hey! Say! JUMPの『山田涼介さん』や、ディズニーの『パフォーマーさん』、ディズニーのショー『ディズニー・クリスマス・ストーリーズ』などが好きなelleさんにお話を伺いました。
推しへの愛が溢れた記事となっていますので、こちらもぜひチェックしてみてください。

今回取材に参加してくれたのは、MERY編集部の、ぴさん。

推しは、
・男性アイドルグループの『JO1さん』
・スリーピースバンドの『back numberさん』

元々邦ロック界隈だったというぴさんですが、JO1にハマったことでアイドル界隈にも進出したんだそう。
それぞれの界隈の違いについてもインタビューで話してくれました。

それでは早速インタビューの模様をお届けします。

推し活24時お仕事の日編|ライブのストリーミング配信を観る日

8:00- 8:30|起床!SNSをチェック、Xのアカウントは分けている

編集部:起きてチェックするSNSは?

ぴさん:InstagramとX、でもバリバリXですね。
JO1用のアカウントがあって、本垢と分けて使っています。
でも本垢にもJO1をはじめ、back numberの情報とかも流れてくるので、いいねはします!

編集部:JO1だけアカウントを分けている理由は?

ぴさん:ライブの情報など、自分の中で一番情報を求めているのがJO1なので、これだけアカウントを分けてるって感じですね。
本垢は高校生の時から使っているアカウントなので、友達とかとは繋がっているんですが、古いアカウントなので、友達はもうあまり投稿とかはしてないんです。
それよりは、JO1を好きな人同士の会話を見られた方が面白いので、アカウントを分けようかなと思いました。

8:30-12:00、13:00-19:00|在宅勤務なのでラジオや音楽を聴きながら作業

編集部:お仕事はリモートなので、お家にいますもんね。デスクの上には何か置いてますか?

ぴさん:アクスタとか置いてます。JO1のカレンダーも置いてます!

編集部:いいですね!出勤中など、音楽とかは聴いたりしますか?

ぴさん:リモート中のBGMとして音楽とラジオを聴いています。
白岩瑠姫くんがメインパーソナリティーをつとめるJO1のオールナイトニッポンクロスとか、あとファンクラブでラジオが毎週更新されていて、それを片っ端に聴いています。あとはback numberを中心に邦ロック系の音楽も幅広く聴いています。

編集部:ラジオを聴いている人は推し活取材で初めてですね!

ぴさん:ラジオはJO1で聴き始めたのではなく、もうやめちゃったんですが菅田将暉くんのラジオをよく聴いていたのもあって、ラジオは元々好きなんです。
たまたまJO1が2-3年前から起用されたので、やったー!と思って聴いていますね。

12:00-13:00|お昼休憩はテレビを観ることが多い

編集部:休憩時間は何をしていますか?

ぴさん:お昼はドラマとか溜めていた録画を観てます!最近は日曜劇場の『海に眠るダイヤモンド』を観ていました。JO1の豆原一成くんも出ているのでね…(笑)
でも、推しに関係なく、ドラマを観ること自体が好きです!
あと、最近はJO1がゲスト出演してた『ヒルナンデス!』もお昼休憩でチェックしました。カムバ前はたくさん出てくれるので嬉しい!

編集部:リモートだと、休憩時間にリアルタイムで推しが出てるテレビ観られたりするのがいいですよね!

19:00-21:00|退勤してライブのストリーミングを観る

編集部:ぴさんは、いつも日報に推し活のこと書いてくれるので、今日こういうイベントがあるんだなって把握してます(笑)

ぴさん:今週はカムバ祭りなので、楽しみです!(笑)

編集部:配信は何を観るんですか?

ぴさん:ライブのストリーミングがあって、3時間ぐらい観ます。

編集部:配信の時は、グッズとかは持っていますか?

ぴさん:いや、一人で観るので持ってないですね。外で友達と一緒に観る時は持ちます!
あとは、誕生日とかだとグッズと一緒に写真を撮ったりするんですが、基本何もしないですね。私は、アクスタとかうちわは普段使いではないです。

ぴさん:いわゆるアクスタとかうちわとかの推し活グッズではなく、JO1がタイアップした商品は結構普段から身につけています。今日も『adidas(アディダス)』の服を着ていて、これは瑠姫くんが着用していたデザインです。
コスメも、去年までJO1がアンバサダーをしていた『YVES SAINT LAURENT(イヴ・サンローラン)』のリップを持っています。
割と生活に馴染むもので推し活してる、というか、パッと見では推し活グッズってわからないものが好きです。自分だけがわかってる「装備」のようなものですね。

編集部:なるほど、面白い!推しが広告してる商品をちゃんと買うのも偉いですね。

ぴさん:買うのも人によって理由が違うと思うんですよね。私は単純に使おうと思っていたきっかけとして推しが起用されていたから買ったりするんですが、人によっては「来年もタイアップしてほしいから私たちが買おう!」みたいな応援型の人もいると思います。

推し活24時休日の日編|JO1のライブに行く日

6:30-8:30|朝から物販に向かう!

ぴさん:先日のライブは夜公演だったんですが、早起きしました!

編集部:それはなんで?

ぴさん:物販に行くので!JO1だけではなく、back numberのライブに行く時も物販に行くので朝は早いですね。

編集部:物販はこれ買うって事前に決めてる派?それとも現地で衝動的に買っちゃう?

ぴさん:事前に決めていて、現地でも見てかわいいなと思ったらプラスで買っちゃいますね。

8:30-11:00|会場に到着、物販で買うものは?

編集部:物販で何を買うのかと、いくら使うのかがめっちゃ気になります!

ぴさん:JO1の場合は、うちわ・アクスタ・トレカ・タオル…あと私は結構服系を買うんですよ、普段使いしたいので、先日はニットを買いました。
総額3万円弱!毎回このくらいですかね。
結構前は、現場で使える系のアイテムでペンライトケースとかも買いましたね。あとはボストンバッグも買ったことあります、めっちゃ可愛いんですよ。

編集部:ちなみに、back numberのライブの時はどのぐらい使う?

ぴさん:時によるけど1万円ぐらい使うかな。大体ライブが夏なので、バンドTシャツと、ラバーバンドとタオル。邦ロック系のバンドだとその3つはマストですね。

編集部:アイドルとバンドだとまたちょっとグッズも違いますね!

11:00-13:00|交換タイムが始まる、ファン同士の交流がある人も

編集部:物販でグッズを獲得したあとは、アクスタとかグッズとかで写真を撮ったりしますか?

ぴさん:そうですね!メンバーの旗があるのでそれの前で撮ったり。でも、物販が終わったら交換タイムが始まるんですよね。

編集部:そっか、ランダムのものがあるのか!

ぴさん:そうそう、Xで交換募ったり、現地でみんなホワイトボード持って交換してたりしてます。
「これ交換してもらってもいいですか?」って声かけます。
私今まで邦ロック界隈にいたので、JO1がはじめてのアイドル界隈なんですけど、交換文化はアイドル界隈ならではというか、とても新鮮でした。

編集部:交換以外にファンとの現地交流とかあったりしますか?

ぴさん:私は明確にXでつながった友達みたいな人はいないんですが、やってる人はいます!お菓子配ったり…そういうプレゼントを贈り合うことを「ソンムル」っていうんですけど。

編集部:ソンムル!初耳です!

ぴさん:「⚪︎日入る子、会えたら会おうね〜!」みたいなのX上でポストして、当日手作りのグッズとかお菓子とかまとめたりしたものを贈るみたいな感じですね。
ただ、私はX上でそこまで濃い関係を求めてないのでやってないです。あくまでもXでは「この人のポストいつも面白いよな」ぐらいの距離感で見ています。

編集部:なるほど、じゃあ特にオフ会とかには参加しないんですね。

ぴさん:ですね。でも、もちろんやってる子もいます!

16:00-20:00|ライブ中は、ファンサを求めるタイプではないが…

編集部:ライブでは推しに見つけてもらいたいですか?

ぴさん:うちわ持ってるしペンライトも持ってますけど、見つけてもらえたらラッキーみたいな感じです。私はそこまでファンサを求めるタイプではないですね。

編集部:界隈によっては、同担拒否が多いからライブでは目立つ行動はできないっていう人もいるみたいで…(推し活24時③参照

ぴさん:あー確かに同担拒否はいますが、あまり考えたことはないですね。
JO1のオタクってワンピースとか綺麗めな服装とか、衣装を真似して作ってくる子とか色々いるんですが、私はライブで買ったグッズを身につけたい派なので、お洒落して見つけてもらいたいというよりは、「同じもの着たい憧れ」がコーデに反映されてる形ですね。でも、これは邦ロック界隈にもいるからかな?

編集部:JO1のファンの中でも色々いるんですね!!

ぴさん:ですね〜!でもJO1のオタクは年齢層が広くて、周囲の目が気にならないような優しいファンダムなので、居心地はいいですね。
多分オーディションで誕生したグループだからこそ、新規ウェルカムで、みんなで布教頑張ろう!って感じだからこその優しさなのかもです。

20:00-3:00|ライブが終わったら…

編集部:ライブが終わったあとは?

ぴさん:通常は普通に帰るんですけど、去年は友達と2days一緒に行ったことがあって、そこで起きたことがすごく印象に残ってるので話してもいいですか。
1日目終わった後の夜に友達と飲んでいて、ライブのこと語りまくって深夜3時になってしまったんです。
でも、お店の外に出たら、周りのJAM(JO1のファンの名称)も同じような感じだったみたいで、グッズ持ったJAMばっかりで、みんな全然知らない人なんですけど「みんな良かったよね、今日〜!!」って知らない人同士でハイタッチとかしました(笑)
でも次の日昼公演だったので、睡眠3時間とかで2日目は臨みましたけどね。とっても楽しかったのを覚えています。

編集部:すごい!

ぴさん:そのことがすごく思い出深くて鮮明に覚えているんですが、でも普段は普通に帰ります(笑)
ちなみにback numberは妹と行くので、そういう交流はないですね。終わったあとに妹と語りながら帰るぐらい。

Q:あなたにとって推し活とは?

ぴさん:「推し」ってなんだと思いますか?
正直「推し」という漢字の意味を考えると、「おすすめ」ってことじゃないですか、でもそんなおすすめどころではない、それだけじゃ足りないんですよね。「推し」って言うのがすごく申し訳ないというか。

昔も「親衛隊」と呼ばれる人たちが、うちわやペンライトを振ってたし叫んでたし、それが昨今急にビジネスとして「推し活」というものに囲われただけなのかなって。
でも、多分その親衛隊の人に「この人が推し?」って聞いても「いや!『推し』どころじゃない存在です!」って言うと思うんですよね。
よく「推し誰?」「推し活してる?」ってライトに聞かれますけど、ふと立ち止まって考えると、私が好きな人たちにその言葉は当てはまらないかも、と思ったりします。

でも、彼らに対する思いを述べるとすると、みんな尊敬できる人たち、憧れ、かっこいい、目標です。表面だけではなく、人間性も素敵だなと思っているからこそ、この人たちを応援したい、ついていきたいって思うんですよね。
彼らのインタビューを読んでいても、その考えの部分で、自分が鼓舞されて元気をもらえます。
新しい世界に連れて行ってくれている、今までなかったものを教えてくれた存在なので、私の中でとても大切な人たちです。

憧れ、かっこいい、目標…そんな彼らは「推し」に収まらない

邦ロックからアイドル、俳優…それぞれの界隈の違いから、今の「推し」文化についての見解まで、幅広く深く語ってくれたぴさん。

ぴさんに話を聞いて、「推し」という言葉そのものが、大元の意味を越えて現在使われていることに気づきました。
本来の「推し」の意味だけでは収まらない、むしろ「推し」として紹介するのも申し訳ないぐらいのかけがえない存在。

今後もMERY編集部では、もっとたくさんの人の「推し」の捉え方に注目していきたいです。

次回の推し活取材もお楽しみに。

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