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グッズがないキャラだからこそ沼る。Z世代の推し活24時②-たそさんの場合-

『Z世代の推し活24時』に密着する企画第二弾。今回は『アナと雪の女王』のハンス王子が大好きというたそさんに話を伺いました。グッズ展開が少ないキャラだからこそのディープな沼にハマった、たそさんの24時間をお届け。

更新 2024.11.29 公開日 2024.11.28
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Z世代の推し活24時

推し活Z世代のインサイトにアプローチする企画『Z世代の推し活24時』第二弾。
「推し」が多様化している現代において、Z世代は推しとどう向き合い、生活の一部となっているのかを、時系列ごとに深掘りしていきます。

前回のインタビューでは、声優の上坂すみれさん、「=LOVE」のメンバー野口衣織さん、あっとほぉーむカフェのメイド・ふたばさん、サンリオキャラクターのぼんぼんりぼんなど、
幅広くかわいい人やキャラを推しているくわちゃんさんにお話を聞いた内容をお届けしました。

第二弾は、ある1キャラクターをとにかく推しているというZ世代に取材しました。

今回の推し活Z世代は?

今回取材に参加してくれたのは、『アナと雪の女王』に登場するキャラクター『ハンス王子』が大好きという、たそさん(25歳・営業職)。

ハンスを好きになったのは高校生の頃。
『アナと雪の女王』の映画を観て、アナを騙す悪役だけどどこか憎めない、今までディズニーキャラクターにいなかった不思議な立ち位置の王子が面白く、その存在が気になり始めたから。

作品を何度も観るうちに、ハンスの少し意志が弱く流されやすいところも母性をくすぐり、かわいいと思えてきたのだとか。
また、作中の不憫さだけではなく、グッズ展開までも少ないというところもかわいそうで推せるんだそう。

それでは、たそさんの推し活24時をお仕事の日編とお休みの日編に分けて見ていきましょう。

推し活24時お仕事の日編|営業で降り立った地でアクスタを掲げる

7:30-8:00|起床〜出勤、Xでハッシュタグをチェック&LINEでオタクグループとチャット

たそ:7時半に起きて出勤します。その間音楽聴いたり、あとはディズニーに行った時の動画を見たりしています!

編集部:SNSのチェックもしてる?

たそ:してます!SNSはXでハッシュタグを追ったりしています。あとはハンスが好きでXで知り合った5人組グループがあって、LINEでそのオタク仲間と情報共有もしています!

編集部:ハッシュタグはどんなのを見てる?

たそ:シンプルに#hans(ハンス)とかで調べると、海外のオタクでかなりユニークな人が出てくるので面白いです!

9:00-17:00|勤務中、営業で降り立った場所でハンスのアクスタとパシャリ

たそ:営業職なので移動中とか合間に、アナ雪の音楽やディズニーの音楽を聴きます。
あとは、海外の子ども向けのやつなんですけど、アナ雪の読み聞かせの音源があって、それを聴いています!

編集部:え、それはBGMとして?

たそ:ですね!BGM(笑)
英語はあまりわからないけど、このシーンかぁみたいなのはわかるので面白いです。

編集部:仕事中、推しが描かれた文房具を使ったり、グッズとか持ち歩いてる?

たそ:ああ、ないんです…ハンスにはそういうグッズが(泣)なので、数少ないグッズであるアクスタがカバンに入っていたりします。
営業でいろんなところに行くんですけど、珍しく行った場所とかでハンスのアクスタと写真撮ったりはしてます。

18:00-23:00|帰宅、アナと雪の女王を鑑賞、好きなシーンは…?

たそ:帰ってきたら、アナと雪の女王を観たりしますね。

編集部:どのぐらいの頻度で観るの?

たそ:通しで観るのは月1-2回とか。
通しではなく、好きなシーンだけ観るというのもしていて、それはもうちょっと多い頻度で観ていますね。

編集部:めっちゃ観てる!好きなシーンはハンスが登場するところとか?

たそ:いや違います!(笑)
私、作品としては実は『アナと雪の女王2』の方が好きで、特にエルサの「Show Yourself」のシーンが1番のお気に入りなんです。
ハンスが出てくるシーンで好きなのは、アナとの出会いのシーン。私的にはその時のハンスを「ピュアハンス」って呼んでます(笑)
まあ最初から悪いことをしようと企んでいたのかもしれないですが、私は彼が悪いやつだとは思ってないです。
ちょっと流されやすいというか意志が弱いというか、それだけなのかなって。そういうところが憎めなくて好きです。

推し活24時お休みの日編|オタク友達でディズニーシーへ

4:30-9:30|起床〜舞浜へ!ファンタジースプリングスに行くために全力でスタンバイパスを取る

編集部:オタク友達とディズニーシーへ行った日は何時起きだったの?

たそ:4時半起きでした。早くしないとアレンデール(=フローズンキングダムエリア)に入れなくなっちゃうからね(笑)

編集部:早すぎる!

たそ:この日は6時半ぐらいにパークに着いて、8時半ぐらいに開園しました。
入園した瞬間にまずファンタジースプリングスの早い時間のスタンバイパスをなんでもいいから取って、取れ次第エリアに入れます。この日は9時半ぐらいに入れました。

9:30-12:30|アレンデールへ無事入国、撮影タイム

編集部:この日はもう他のエリアには目もくれずファンタジースプリングスのみ?

たそ:そうですね、夜パレードを観るためにエリアから一度出ただけで、それ以外はファンタジースプリングス…というか主にアレンデールで過ごしました。花火もアレンデールを背景に眺めました。

編集部:すごい徹底っぷり!

たそ:ファンタジースプリングスのピーターパンのアトラクションとかに乗ったあとは、レストランの「アレンデール・ロイヤルバンケット」で写真撮影をしたりご飯食べたりしました。
グッズが少ないので、とにかくみんな同じグッズを持ってるんです(笑)

編集部:ハンスだらけの狂気!

たそ:ですよね(笑)
休憩中に、作戦会議もしています。公式アプリで、アトラクション次何が取れるかずっと読み込んでましたね。

12:30-14:00|念願のフローズンジャーニー!

たそ:この日はなかなか目当てのアナ雪のアトラクション「フローズンジャーニー」のスタンバイパスが取れなったんです。でも、無事12時半ぐらいに乗れました!
ちなみに待ってる間も、ハンスと写真撮ったりしてました。

編集部:アトラクションはどうだった?

たそ:ええもうやばかったです!!ほんとにすごいから乗ってほしい。
ネタバレになってしまうので言えないですが、ハンスが好きな人は、最前の1番左がおすすめです(小声)

編集部:これはハンス好きの全世界の皆さんに届けたい情報ですね!(笑)

14:00-18:00|グリーティングしたり、知り合いのオタクに会ったり…

たそ:アトラクションに乗ったあとはグリーティングですね。でも、やはりお子様が多いので、アナとエルサが出てくると、お子様が中心になってしまうので大人はあまり構ってもらえないです。

編集部:なるほど、今後ハンスのグリーティングも登場してほしいところですね。

たそ:ですね〜!めっちゃ待ってます!
あとグリーティングの他にも、パークで知り合った他のオタクに会ったりとかもしてます。

編集部:面白い、オタク同士でそういう繋がりもあるんだね!

18:30-20:30|閉園までファンタジースプリングスを楽しみ尽くす

たそ:ずっと同じファンタジースプリングスに滞在していたので、パレードを観る時にアレンデールを出国して初めて「そういえばここディズニーシーだったね!」ってなりました!(笑)パレードは楽しかったです。

編集部:一日中ずっと同じエリアにいるっていうのが、ほんとにアナ雪愛が伝わります。

たそ:新しいエリアだから、ディズニーシーっていう実感があまりないんですよね。
閉園間近にはアレンデールに再入国して、もう一度「フローズンジャーニー」に乗りました。

21:30-23:00|帰路はとにかく写真整理に追われる

たそ:帰りはディズニーリゾートラインに乗って帰りました!アナ雪デザインのフリー切符があるので、それを使って乗りましたね!

編集部:そこもアナ雪デザイン!

たそ:です!(笑)
そして帰路はもうずっと写真整理に追われます。
レストランに行ったりする時もその都度写真整理はしてるんですが、追いつかない。たくさん撮ったので大変です。
あと、レタッチもその時にやりますね。

編集部:すごい、写真のレタッチまで!完璧なオタ活だね!

Q:あなたにとって推し活とは?

たそ:私にとっては「人生の一部」ですね。
推しとお互いの人生の共有する、とも言えるかなと。
自分もハンスの人生を作品を通して知っているし、自分も推すことで彼を支えているなと思っています。
自分の生活に入り込んでくる、そんな人生の一部のような存在ですね。

もう推し活という行動が染み付いているので、あまり深く考えたことはなかったですが、そのぐらい私の一部になってます(笑)

グッズがなかなか出ないからこそ沼る推し活

今回たそさんは、ハンスの人形2体や缶バッジなどを持って取材に参加してくれました。
ハンスの人形は、大学時代バッグに忍ばせて授業を受けている日があったんだそう。
取材中グッズを出しながらたそさんは、

「ハンスは、モブキャラではないのに、とにかくグッズが少ないんです(泣)グッズが出たとしても、全部同じイラスト・ポーズだし、とにかく不憫でかわいそう…。
自分が買わないと今後グッズが出ないかも…と思い、母性に近い気持ちでグッズを買ってます。でも、グッズが少ないからこそコレクター欲も出てくるんでしょうね。」

と語ってくれました。

この話を聞いて、グッズも、ファンの熱量があるからといって闇雲にたくさん展開すればいいという話でもないのでは?と感じました。
マイナーなキャラクターを推しているからこその深い沼を垣間見ることができ、非常に興味深いインタビューでした。

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