みんなの給与の手取り額の平均が気になる、今日この頃。
「毎月もらっている給与は、他の人がもらっている平均額とどのくらい違うんだろう?」
そんなふうに、世の中の手取り額の平均より多いのか少ないのか気になるという人も多いはず。
今回の記事では、手取りの基礎知識や年代や業種別の平均額をご紹介します。
額面と手取りの違いを理解した上で、平均手取り額と比べてみて。
また、お給料アップを目指す方法もご紹介しているので、最後までお見逃しなく♡
「手取り」とはどんな意味?
会社員として働いていれば、毎月給与を受け取っているはず。
給与には『額面』と『手取り』があり、それぞれ金額が違います。
手取りにはどのような意味があるのでしょうか?
計算方法も見ていきましょう♡
額面と手取りの違い
額面は給与明細の『総支給額』の欄に記載されている金額。
基本給に通勤手当や時間外手当など、各種手当を合計した金額のことをいいます。
ただし、給与は額面通りに受け取れるわけではありません。
額面から税金や社会保険料などの『控除額』が差し引かれた金額が支払われます。
そうして実際に受け取れる金額が手取りです。給与明細では『差引支給額』の欄に記載されています。
控除後、手取りはいくらになる?
手取りの金額を出す計算式は、『総支給額-控除額』となります。
控除額は下記に挙げる税金や社会保険料の合計額です。
・所得税
・住民税
・健康保険料
・厚生年金保険料
・雇用保険料
・介護保険料 ※40~64歳
会社によってはさらに退職金の積立、財形貯蓄費、労働組合費などが引かれる場合もあります。
これらの合計金額を総支給金額から差し引くと、およそ『80%』が残ります。
おおよその手取りを知りたいなら『総支給金額×80%』で計算してみて。
手取りの平均額や金額の推移
実際に受け取る手取りは、暮らしに直接関わる金額。
年代によって受け取れる平均額は違います。
官公庁の調査結果をもとに、平均額をチェックしましょう。
平均年収の推移もご紹介します♪
20代の平均年収や手取り額
2020年の調査によると、日本全体の年間平均賃金は307万7,000円でした。
賃金は時間外手当や深夜勤務手当など、超過労働に対する給与を含めない支給総額です。
税金や社会保険料は差し引かれていません。
そのためこの金額のおよそ80%である『246万1,600円』が、全体の平均手取り額です。
20代の平均手取り額も同様に計算すると、下記の金額になります。
・20~24歳:169万6,000円(額面212万円)
・25~29歳:195万6,800円(額面244万6,000円)
参考:令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
平均年収は上がっている?下がっている?
国税庁の調査結果によると、日本の平均年収は下記のように推移しています。
この年収額は各種手当や賞与を含み、控除は差し引かれていません。
・2008年:430万円
・2009年:406万円
・2010年:412万円
・2011年:409万円
・2012年:408万円
・2013年:414万円
・2014年:415万円
・2015年:420万円
・2016年:422万円
・2017年:432万円
・2018年:441万円
・2019年:436万円
・2020年:433万円
2008年9月に、アメリカの大手投資銀行リーマンブラザーズが破綻したことをきっかけに、世界的な不況が巻き起こりました。
その影響で2009年の平均給与はがくっと落ち込んでいます。
徐々に回復の傾向が見られましたが、2019・2020年は2年連続で減少しています。
参考:令和2年分民間給与実態統計調査結果について
業種別に見る年収の平均額は?
業種別の平均年収額
国税庁が2019年に実施した調査をもとに、業種ごとの平均年収を確認してみましょう。
20代の手取りを業種ごとにまとめた表を見ると、就職する業種によって、年収に100万円以上もの差が出る可能性があるとわかります。
※こちらの表の1段目は、下記リンク先からの引用ではなく、額面×0.8の計算による額です。
平均年収の高い職業
職業によっても平均年収は異なります。
『賃金構造基本統計調査』のデータをもとにピックアップした、女性の平均給与の高い職業をチェック。
企業規模計10人以上の所定内給与額で比較しています。
・公認会計士・税理士:446万9,000円
・管理的職業従事者:470万8,000円
・航空機操縦士:558万1,000円
・大学教授(高専含む):623万4,000円
・医師:820万6,000円
上に挙げた金額には、賞与や特別給与額が含まれていません。
夏・冬のボーナスや、成果に対する特別給与を含めると、給与額はもっと高くなるはず。
ただし、この金額は企業規模・勤続年数・年齢などの条件によって変わります。
同じ職業であっても、平均給与より低いこともあれば、高いこともある点に要注意です。
参考:賃金構造基本統計調査 / 令和2年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
新卒の平均手取りはいくら?
大学や専門学校などを卒業した新卒の手取り年収額は、いくらが平均か知っていますか?
卒業した学校ごとの平均年収をご紹介します。
気になる新卒のボーナスや、給料アップの方法についても要チェックです。
新卒の平均手取り金額
学校を卒業し、新卒として就職したときの手取り年収額を、2020年の厚生労働省の調査をもとに計算すると下記の通りです。
・高校:142万1,600円(額面177万7,000円)
・専門学校:166万4,000円(額面208万円)
・高専・短大:161万7,600円(額面202万2,000円)
・大学:180万8,000円(額面226万円)
・大学院:204万4,800円(額面255万6,000円)
※手取りの額は、下記リンク先からの引用ではなく、額面×0.8の額です。
全体的に高学歴になるほど、平均手取り額は高い傾向があります。
例えば大学を卒業し、就職するケースでは、1カ月の手取りが15万円ほどであれば、平均的といえるでしょう。
参考:令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省
初任給が2年目より多い理由
就職して初めての給料である『初任給』の手取りは、その後の手取りより高いケースがしばしばです。
その理由は控除される金額と関係しています。
初任給から差し引くのは、当月に控除されるルールの雇用保険料と所得税のみで、年金や健康保険の控除は後払いとしている会社があります。
4月分を5月分から引く仕組みです。
その結果、4月に受け取る初任給より5月に受け取る給料の方が、手取り額は低くなるでしょう。
加えて2年目には、前年1~12月の所得に課税される住民税の控除も始まります。
就職2年目には、さらに手取りが減るケースが多いはず。
新卒でもボーナスが出る企業が多い
ボーナスの有無で、年収の手取り額には大きな差が出ます。
一般的には新卒でもボーナスを受け取れるケースが多いでしょう。
ただし、入社して間もない夏のボーナスは査定期間が不足しているなどの理由からもらえなかったり、もらえても数万円だったりします。
査定結果に問題がなければ、冬は規定通り受け取れるはず!
ボーナスの支給は、会社ごとにルールが違います。
詳しいボーナスの金額は、勤務先に確認すると確実ですよ◎
給料をアップする方法はある?
自分の手取りをチェックし「少ない」と感じたなら、給料アップできる方法がないか考えてみて。
例えば『資格取得』が代表的です。
資格手当の対象となる資格を取れれば、給料にすぐに反映されるかもしれません◎
日々の業務を通した『スキルアップ』も必須。
能力が高まれば、たくさんの仕事を早く終えられたり、もっと難しい仕事にチャレンジできたりします。
会社にとって価値のある人材になれれば、その分給料アップが期待できるでしょう♡
優秀な人材として成長できていれば、より高い給料を受け取れる会社へ『転職』できる可能性も。
より稼ぎやすい業種や職業へ転職するのもいいかも。
世の中の手取りの平均額がわかってスッキリ♡
調査によって浮かび上がってきた手取りの平均額、自分の手取りと比べてどうでしたか?
「このくらいが当たり前」と思っていた手取りが、平均額より高かったり、低かったりして驚いた方もいるはず。
もし手取りが少ないと感じるなら、資格取得・スキルアップ・転職などに取り組むのもいいかも。
実際に受け取る金額である手取りは、暮らしを直接左右します。
将来のプランにも影響するため、自分の手取りを見つめ直し、今後の職業選択や目標設定などに生かしてみてくださいね♡