手持ちの香水で練り香水を作ってみませんか♡

香水は職場では普段つけられないから、週末のデートやお出かけのときにつけているという人も多いのでは?
ついつい気合いが入りすぎて、つけすぎてしまう…なんてこともあるかも。
液体の香水だと量の調整が難しく、気づいたら香りがきつくなってしまうこともありますよね。
さらに、カバンの中でこぼれちゃったり、携帯用のボトルに移すのが面倒くさかったりと、香水ならではの悩みも。
そんな悩みを解決してくれるのが「練り香水」。
ふんわりと広がる香りが特徴で、お手持ちの香水を使って簡単に作ることができるんです。
市販の香水がもともと苦手という方や、手持ちの香水がないという方は、精油(アロマオイル)を使えば、穏やかな香りでリラックス効果のある練り香水も作れちゃいます。
形も固形なので持ち運びにも便利!
今回は「練り香水」の作り方をご紹介していきます。
誰でも簡単に作れるので、ぜひチャレンジしてみて!
始めに確認!練り香水ってどんなもの?
「練り香水ってなに?」という方のために、まずは練り香水とはどんなものか説明していきます。
練り香水とは、一般的に使われている液体の香水とは異なる、クリーム状の香水のこと。
ミツロウやワセリンのような硬めの材料に、アロマオイルや液体の香水を練り込ませて作ります。
クリーム状の練り香水を指先に適量取り、液体の香水と同じように手首や耳の裏、ももの裏側など、体温が高くなる部分につけると効果的に香ります。
練り香水を使う3つのメリット
次に、練り香水を使うメリットをご紹介します。
練り香水を使ったことのない方も多くいると思いますが、通常の液体の香水に比べてどんなところが優れているのか、違いを見ていきましょう。
持ち運びに便利
液体の香水は、大きな瓶に入っているものが多いですよね。
いつでも使えるように携帯しようと思うと、小さい瓶に入れ替えるという手間が必要になります。
さらにはカバンの中でキャップが外れて漏れていた…なんてことも。
練り香水はクリーム状なので、入れ物が小さくてすみます。
また、入れ替えるという作業がなくなるうえ、持ち運びにとても便利。
固形なので、カバンの中でこぼれる心配もありません。
つけすぎない
液体の香水は、スプレータイプで吹き付けてつけるものが多いですよね。
そのため、量の調整が難しく、つけすぎてしまうこともあるでしょう。
一方、練り香水はつける量を細かく調整できるので、つけすぎを防ぐことができます。
また、練り香水は液体の香水に比べて、ほのかにやわらかく香るのが特徴で、強い香りが苦手という方にもオススメです。
肌にやさしい
液体の香水は香りを長続きさせるために、アルコールが多く使用されています。
肌が弱い方は、このアルコールが原因で肌荒れを起こすことも。
しかし、練り香水を自分で作る場合は、刺激の少ない素材や自然由来のものを使うことで、肌にやさしくすることも可能です。
肌の弱い方も安心して使えるように、手作りすることができるんですよ。
手持ちの香水を使った練り香水の作り方

実際に手持ちの香水を使って、練り香水を作っていきましょう。
実は、練り香水はどなたでも簡単に作ることができます。
作り方は何種類かあり、お手軽な作り方から本格的なものまでさまざま。
いろいろ試して、自分好みのオリジナル練り香水を作ってみて♡
白色ワセリン
材料
・ワセリン
・香水
・容器
作り方3ステップ
①ワセリンを容器に入れる
ワセリンを容器の中に移していきます。
スプーンなどを使うと簡単に移すことができます。
②香水を入れる
容器に移したワセリンに香水を入れて混ぜ合わせていきます。
香水を入れる量はとくに決まりはありません。
目安としてはワセリン1グラムに対して1滴程度といわれているので、容器に大きさに合わせて調整してください。
③よく混ぜる(爪楊枝のようなものでクルクル混ぜましょう)
塗ったときにムラがでないようによく混ぜ合わせていきましょう。
しっかりまざったら完成です。
保湿効果がある、程よくしっとりとした練り香水のできあがりです。
ミツロウ
材料
・ミツロウ
・ホホバオイル
・香水
・容器
作り方3ステップ
①ミツロウとホホバオイルを湯煎にかける
湯煎用のカップにミツロウとホホバオイルを1:2~1:5程度の配合比率で入れて溶かします。
ホホバオイルの量を増やすと柔らかく仕上がりますよ。
3分~5分程度で溶けて混ざり合います。
②香水をいれる
溶かしたベースに香水を入れて混ぜ合わせていきます。
香水を入れる量は、こちらもとくに決まりはありません。
1グラムに対して1滴程度の目安で入れてください。
すぐ固形化してしまうので、垂らしたらすぐかき混ぜましょう。
③容器に移す
かき混ぜたら、容器に移していきましょう。
熱いかもしれませんので、やけどには注意してください。
固まったら完成です。
しっかり固まるので、ワセリンよりも薄く塗ることができます。
シアバター
シアバターを使った練り香水の作り方を紹介していきます。
シアバターとは、西アフリカなどに生息するシアの木の実から採取される、植物性油脂のことをいいます。
うるおい成分が多いので、肌にやさしいことが特徴です。
材料
・シアバター
・香水
・容器
作り方3ステップ
①容器にシアバターを入れる
湯煎用のカップにシアバターを入れていきます。
精製品のシアバターは塊になっているので、割り箸などでほぐしながら少しずつ入れていくといいでしょう。
②シアバターを湯煎する
お鍋で湯煎して、シアバターを溶かします。
移し替える手間を省くために、保存用容器に入れてから湯煎してもいいでしょう。
もしくは、カップで湯煎して溶かしてから、保存用容器に移しても大丈夫です。
2分ほどで溶けて透明な液体になります。
そうしたらお鍋から取り出します。
③香水を入れる
溶けたシアバターに香水を入れていきます。
入れる量はこれまでと同様に1グラムに対して1滴を目安に入れてください。
5g容器なら、5~6滴程度です。
入れたらよく混ぜましょう。
④冷ます
よく混ぜたら、常温で冷まして固めます。
透明から白色に変化したら完成です。
しっとりなめらかな使い心地です。
指の温度でちょうど溶けるので、とても塗りやすいですよ。
練り香水を作る際の注意点
使い切る目安は1~2年以内
香水は液体状でも練り状でも、時間がたつと香りは少しずつ変化していきます。
できれば作ってから1年~2年を目安に使い切るようにしましょう。
作ってから1年経っていなくても、香りや見た目に異常を感じたときはすぐに使用を中止してくださいね。
劣化に注意
自然由来のものが多い練り香水なので、傷みやすいということにも注意が必要です。
保存状態などの環境変化のほか、汚れた指で触るなどが原因で酸化したり細菌が繁殖したりすることも。
なるべく涼しくて暗い場所で保管して、触るときは常に清潔を保つようにしましょう。
販売できない
素敵な練り香水ができたので、自宅で製造して販売したいなんて思う方もいるかもしれません。
しかし、香水を不特定多数へ販売、譲渡する場合、薬機法(旧薬事法)に抵触する可能性があります。
他人へ販売するためには、化粧品製造販売業、化粧品製造業(一般)の許可を取得する必要があります。
また、その許可の取得には、総括製造販責任者や責任技術者などが必要になります。
手作りの練り香水は、自分だけで楽しんでくださいね。
練り香水をつける際の注意点
練り香水の使い方について紹介していきます。
練り香水を上手に使って、素敵な香りを楽しみましょう。
つける場所に工夫を
練り香水のつけ方のコツとしては、指先でなぞるように取ること。
香らせたいからと言ってたくさんつけると、せっかくやさしく香る練り香水の特徴が消えてしまいます。
香らせたい場合は、量ではなくつける場所で工夫していきましょう。
液体の香水と同じように手首やうなじ、耳の裏など、体温が高くなる場所につけると、少ない量でも香りが広がりますよ。
リップバームやハンドクリームとしても
ワセリンを使った練り香水であれば、リップバームやハンドクリームとしても使うこともできますよ。
ワセリンは乾燥した手や唇に潤いをあたえる保湿剤として、化粧品などに使われています。
ツヤもあるので、グロス代わりに使う方もいるようです。
ただし、液体の香水を混ぜている場合は、アルコールを含んでいる可能性があります。
肌が弱い方や刺激を感じたときは、使わないでくださいね。
ヘアワックスとしても
練り香水は髪につけるのもオススメです。
ヘアケアの最後に少しの練り香水を毛先の部分になじませると、髪がまとまり、ツヤも出してくれます。
さらに、髪がゆれるたびに、ふんわりやさしい香りが広がります。
髪の表面もコーティングしてくれるので、乾燥から髪を守る働きも。
髪から香るほのかな香りで、女子力アップにもつながります。
アロマキャンドルとしても
ミツロウを使った練り香水は、アロマキャンドルとしても応用することができます。
ミツロウキャンドルと呼ばれていて、湯煎した際にタコ糸を浸し、乾燥させます。
香りをより感じることができ、ミツロウ独特の甘い香りがリラックス効果、アロマテラピー効果などさまざまな癒しを与えてくれます。
練り香水とあわせて、ぜひ作ってみてください。
練り香水でほのかな香りを楽しんで♡
練り香水の特徴や作り方、使い方を紹介してきました。
練り香水は、誰でも身近な材料で簡単に作れるだけでなく、自分好みの香りにできるのがいいですよね。
体につけて楽しむ以外にも、お部屋やクローゼットのフレグランスにするなど、使い方はさまざま。
いろいろな練り香水を作って、香りのある生活を楽しんでみてくださいね♡
監修者:日本アロマ環境協会インストラクター 迎秀子(むかえ・ひでこ)さん
日本フィットネス協会ディレクター、健康運動指導士。健康指導に携わって30年以上。ヨガ・フィットネスインストラクターとして、有酸素運動・ヨガ・ダンス振付・アロマセラピーなど、さまざまな手法でお客様の美と健康を実現。また、全米ヨガアライアンスRYT200コースメイン講師でもあり、指導者の育成にも力を注いでいる。