その一文に惚れたから。“タイトル買い”したい、ビビッとくる惹かれる題名の本12選
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その一文に惚れたから。“タイトル買い”したい、ビビッとくる惹かれる題名の本12選

外見の魅力に惹かれて商品を買う“パッケージ買い”。本を買うときには、タイトルが大きな判断材料になるという方も多いハズ。そこで今回は『乳と卵』や『A2Z』など、思わず手に取りたくなるような題名の本を4人の作家さんの作品から3冊ずつ厳選してみました。普段本を読まないという方も、ぜひこの機会に読んでみてくださいね。

更新 2020.11.06 公開日 2020.11.06
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表紙は本の顔

何か商品を買うときに、パッケージや見た目に惹かれて決断する“パケ買い”をしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
本もパケ買いはもちろん、なんだか惹かれてしまうタイトルを見つけたら“タイトル買い”をする場合もありますよね。

そこでこの記事では、ビビッと感じるようなユニークで惹きつけられるタイトルの本をご紹介します。

4人の作家さんの作品からそれぞれ3冊ずつ厳選してみたので、普段読書をあまりしないという方も、ライトな気持ちでぜひ気になる一冊を手に取ってみてくださいね。

川上未映子さん

女として生きること

まず初めにご紹介するのは、第138回芥川賞の受賞作品でもある、『乳と卵』。
「女性として生きること」のありのままの現実を、生々しい美しさで描き出したこちらの作品。
ページをめくる手が止まらなくなる、引き込まれるような魅力を持っているんですよ。

【題】:乳と卵
【作者】:川上未映子
【出版社】:文藝春秋

儚くて究極の愛

恋愛小説を読みたい気分のときに刺さりそうなタイトル、『すべて真夜中の恋人たち』。
儚く、脆い恋愛を独特の描写で描くこちらの長編小説は、その文体の美しさに虜になる人が続出しているんだとか。

主人公の内に秘める深い感情が、どこまでも丁寧に描写されていて、読み終わった後は時間がゆっくりと感じられそうな、そんな独特の雰囲気の作品です。

【題】:すべて真夜中の恋人たち
【著者】:川上未映子
【出版社】:講談社

川上未映子さんの作品は他にも…

わたくし率 イン 歯ー、または世界

¥550

【作者】:川上未映子
【出版社】:講談社

著者初の小説集となるこちらの作品。
その印象的なタイトルはもちろんのこと、哲学的なテーマを軽快かつユニークな文体で描いた表題作をはじめとして、世界観に引き込まれてしまうような作品がとっても魅力的な一冊です。

本谷有希子さん

等身大の恋愛を

こちらの『生きてるだけで、愛。』は人間関係に翻弄されながらも、新しい愛の形を見つけ出していく物語。
「自分は自分と離れられない」という想いを胸にした主人公の姿を想像すると、タイトルの一文がスッと心に入り込んでくるような気がしてきます。

映画化もされているので、読書が得意ではない方は先にそちらをチェックするのもいいかも。

【題】:生きてるだけで、愛。
【著者】:本谷有希子
【出版社】:新潮社

汚くて、可愛い二人だけの青春

お互いに変わったところのある巡谷と日田という二人の主人公が、汚くて情けない、そんな日常を「二人一緒なら大丈夫」と乗り越えていく全く新しい青春エンターテイメント作品の『あの子の考えることは変』。
タイトルにもあると通り、変わり者の主人公たちなのですが、その赤裸々な生き様になんだか愛着が湧いてきてしまうんです。

【題】:あの子の考えることは変
【著者】:本谷有希子
【出版社】:講談社

本谷有希子さんの作品は他にも…

ぬるい毒

¥440

【著者】:本谷有希子
【出版社】:新潮社

一人の少女の成長過程を、泥沼の恋愛模様と絡めて19歳からの5年間にわたって描き出した物語。
この本を読んで、著者のファンになるという人も多く、まさに著者らしい毒々しい雰囲気が全面に現れた作品なんです。

江國香織さん

食することの喜びを

『やわらかなレタス』というタイトルから連想ができるように、こちらは食に関する内容の一冊。
『週刊文春』に、“食べものとことば”をテーマとして連載されていた、著者のエッセイがまとめられたものなんです。
カラフルな言葉をちりばめて、表現する著者の文体に、どこか懐かしい気持ちに包まれるかも。

【題】:やわらかなレタス
【著者】:江國香織
【出版社】:文藝春秋

安全でも適切でもない人生の中を泳ぐ

愛をテーマにした、十作の短編小説がまとまった『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』。
著者の独特な透明感がほんのり残る中にも、重たく切ない雰囲気が漂うイメージ。
安全でも適切でもない人生を生きる上で、愛だけは失わずにきた、そんな女性たちの姿に注目です。

【題】:泳ぐのに、安全でも適切でもありません
【著者】:江國香織
【出版社】:集英社

江國香織さんの作品は他にも…

きらきらひかる

¥539

【著者】:江國香織
【出版社】:新潮社

LGBTの夫と、アルコール依存症の妻という二人が、互いを認め、支え、受け入れて歩んでいくなんとも美しい透明感のある物語。
愛することがいかに難しいかを知っていながらも、愛を諦められない、そんな生き様に魅了される恋愛小説です。

山田詠美さん

スタイリッシュな恋模様

W不倫という重いテーマを扱いつつも、どこか爽快感があるようなキャラクターたちに、思わず続きが気になる『A2Z』。
とびっきりの恋愛小説とも表現できるように、なんともお洒落な恋の模様を描き出しています。

【題】:A2Z
【著者】:山田詠美
【出版社】:講談社

幸福をむさぼる本能

作中には、差別や不条理なことがたくさん登場するけれども、そこに光を差し込ませるかのような主人公ヤスミンのまっすぐな言葉に胸がグッと熱くなるような作品『アニマル・ロジック』。
大げさでもなく、人生を変えるような衝撃を与えてくれるこの一冊は、現代を生きる全ての人に手に取ってほしいんです。

【題】:アニマル・ロジック
【著者】:山田詠美
【出版社】:新潮社

山田詠美さんの作品は他にも…

ひざまずいて足をお舐め

¥605

【著者】:山田詠美
【出版社】:新潮社

ストリップ小屋やSMクラブなど、夜の世界を歩いてきた主人公が作家となるまでのプロセスを、彼女のあっけらかんとした本音とともに描いた虚構的自伝。
恋愛の奥深い真理をちりばめながら、綴られる作品に虜になる方も多いハズ。

どの作品に一目惚れ?

タイトルが魅了的で、思わず手に取ってしまうような本を12冊紹介しましたがいかがでしたか?
「読んでみたい!」とビビッときたものを、ぜひこの機会に読んでみてくださいね。

表紙をめくる瞬間のドキドキを忘れずに。

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