人の「やる気」ってそもそもなに?
しないといけないことがたくさんあるのに、やる気が出なくて進まない…。
そんなふうに感じることはありませんか?同じタイミングで同じことを始めても、やる気のある人はやる気のない人よりも高いパフォーマンスを発揮できますよね。物事の成果を大きく左右することもある『やる気』とは、一体なんなのでしょうか?
まずは、やる気の正体とメカニズムについて見ていきましょう!
人がやる気を出すための条件:ドーパミンが分泌されているか
人のやる気には、ドーパミンという神経伝達物質が密接に関わっています。
ドーパミンには思考力や集中力を高める働きがあるとされています。そのため、脳内でドーパミンがたくさん分泌されるとやる気が出て、普段以上のパフォーマンスを発揮できるんです!
また、ドーパミンには気持ちを前向きにする働きもあります。仕事も勉強も、嫌々やるより楽しみながらやったほうが継続できますし、成果も身に付きやすいですよね。
ドーパミンが引き起こす「嬉しい!」「楽しい!」といったポジティブな感情は、やる気の増進に不可欠なんです。
やる気がないときは「疲れている」のかも
疲労やストレスが溜まっていると、やる気は起きにくくなります。
ガソリンが切れた自動車は、どれだけエンジンをふかしたところで動きませんよね。それと同じで体や心が疲れ切っている場合は、ゆっくり休んでエネルギーを充電する必要があります。
また、日々の生活にやりがいや楽しみを感じられないときも、やる気が出にくかったりしますよね。作業のルーティン化は効率アップのために欠かせませんが、刺激のない毎日が続くとドーパミンも出にくくなり、やる気もしぼんでいってしまうかも。
やる気を出すために見直したい暮らしのポイント3つ
漠然と「やる気を出したい」と思うだけでは、やる気をアップさせることは難しいですよね。日々の暮らしを見直すことで、やる気を出しやすい条件を整えられますよ。
①質の良い睡眠はとれている?
やる気を出しやすい心身をつくるには、質の良い睡眠をとる必要があるでしょう。というのも、睡眠中に分泌される成長ホルモンには、記憶力や集中力を高めて意欲を増進させる働きがあるんです!
成長ホルモンが多く分泌されるのは、眠りについてからの約3時間であるとされています。この3時間にぐっすりと眠れるか否かが、睡眠の質を左右するみたい。
休日に夜更かしをして生活リズムが崩れると、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりします。睡眠の質を高めるために、規則正しい生活を心がけましょう!
②少しでも運動を取り入れている?
体を動かすと頭がすうっとクリアになって、集中力が高まったように感じた経験はありませんか?
運動をすると、ドーパミンやセロトニンなど頭の働きを良くする脳内物質がたくさん分泌されることが明らかになっています。ジョギングやウォーキングなど、軽めの運動でも良いみたいですよ。
毎朝数十分の散歩を実践するだけでも、仕事や学業のパフォーマンスアップにつながるでしょう!
③目標と報酬を決めている?
目指すべきゴールがはっきりしていたほうが、やる気は出やすいですよね!具体的な目標を意識することで、やる気向上につながるドーパミンが分泌されやすくなるとされています。
目標達成を途中で諦めてしまわないように、設定する目標には幅を持たせておくとなおよいでしょう。目標に多少のゆるさを取り入れることで、達成しやすくなります。
また、目標を達成したあとの報酬を明確にしておくと、さらに効果的ですよ。ご褒美への期待感もドーパミンの分泌を促進し、やる気の継続を後押ししてくれます。
仕事でやる気が出ないときはどうしたらいいの?
やるべき仕事はたくさんあるのに、どうしてもやる気が出ないときもありますよね。デッドラインが迫ってきて、焦りばかりが募っていく状況はつらいものですよね。
ここでは、仕事でやる気が出ないときの対処法を見ていきましょう!
自分なりのON・OFFスイッチを作ろう
人間の体にテレビやパソコンのような電源スイッチはありませんが、目には見えないやる気スイッチを作ることはできます。
まずは、作業に取り掛かる前に実践する、自分なりの小さな儀式を用意しましょう!
「人差し指で机を3回ノックする」「『今日も1日頑張るぞ』と声に出す」「両手で頬を軽く叩く」など、ささいな動作で構いません。その儀式を習慣化することで、動作と同時に脳が集中モードに切り替わるようになりますよ。
励ましになる言葉を読むのもアリ
努力はしているのに思うように成果が出ず、何もかも嫌になってしまうこともありますよね。そんなときは、気持ちがポジティブになる言葉を読むのがおすすめです!
たとえば、かの有名な発明王トーマス・エジソンは、「失敗なんてしていない。うまくいかない方法を700通り見つけただけだ」という名言を残しています。
思い通りにいかなかったことを、単なる失敗ではなく、成功のために必要な過程としてとらえるメンタリティーは、ぜひとも真似したいですよね!
お気に入りの名言を見つけて、挫けそうなときに励ましてもらう座右の銘にすると良いでしょう。
モチベーションを上げる本を読んでマインドセット
ビジネスメソッドやマインドセット関連の自己啓発本など、モチベーションを上げる本を読むのも効果的ですよ!
自己啓発本を手にとる際は、自分の興味や知的好奇心が刺激されるものを選ぶようにしましょう。目標にしている憧れの人がいるなら、その人が書いた本を読むのもおすすめですね。
購入した本は、必ずしも最初から最後まで読まなければならないわけではありません。1冊の本の中から、自分にとって有用な部分をかいつまんで取り入れてみるのも良いかもしれません。
勉強でやる気を出したいときはどうしたらいいの?
資格取得や昇進試験など、社会人になってからも勉強が必要になる機会は意外と多いもの。ちょっとした心がけ次第で、勉強に対するやる気を高めることができますよ。
勉強する環境を変えてみよう
スマホや漫画、お菓子やテレビなど、自室にはついつい勉強の手を止めてしまいたくなる誘惑があふれていますよね。
勉強でやる気を出したいなら、環境を変えてみるのも一つの手です!地域の図書館に行って自習室にこもれば、静かな環境で勉強に集中できますよ。
程よい人目や雑音があったほうが集中できるなら、カフェでコーヒーを飲みながら作業するのも良いでしょう。お店によっては、無料Wi-Fiを使用できるところもありますよ。
知る人ぞ知る「ポモドーロ・テクニック」を試してみる?
長時間集中力を持続させるのが難しい場合は、ポモドーロ・テクニックを試してみることをおすすめします!
ポモドーロ・テクニックとは、『25分の作業時間+5分の休憩時間=合計30分間』を1サイクルとして、それを4サイクル程度(約2時間)繰り返し、長い休憩をとる時間管理法です。
あえて1サイクルの時間を短く設定することで、「時間内に作業目標を達成しよう!」という意欲を高め、集中力の維持を促進する狙いがあります。複数の作業や勉強を効率的に進めることができる、画期的なテクニックと言えるでしょう!
少しの時間でも有効活用してやってみる
やる気を出すための一番簡単な方法は、とにかくやり始めることです。やる気を促進させる神経伝達物質のドーパミンは、実際に行動を起こしているときにさかんに分泌されています。
つまり、「今はやる気が起きないから」とゴロゴロしていては、いつまで経ってもやる気が起きないかも。
ほんの少しの時間だけでもいいので、まずはやってみることが大切ですよ。通勤電車に乗っている間など、ちょっとした隙間時間を有効活用するところから始めてみましょう!
家事でやる気を出すためのコツは?
家事は毎日毎日、否応なしに発生しますよね。「やる気が出ないから」と放っておくと、週末にはとんでもない作業量になってしまうでしょう。
気が乗らない家事でも、無理なく楽しくこなすための方法を紹介します!
家事時間とご褒美を決めてみる
毎日のように新しい作業が発生する家事には、わかりやすい終わりがありません。あれもこれも完璧にやらなければと思い詰めると、余計に着手したくなくなりますよね。
キッチンタイマーなどを利用し、「これから15分だけ」などと時間を決めて家事に取り組んでみましょう!短めの時間から設定することで、無理なく作業を開始できるはずです。
「洗い物が終わったら好きなアイスを食べてOK!」など、目標達成後のご褒美を決めておくと、さらにやる気を高めることができますよ。
お花を部屋に飾って雰囲気を華やかにしてみる
部屋の中心にお花があると、雰囲気がパッと華やぎますよね。きれいなお花を飾ることで、「このお花に相応しい、ステキな部屋にしたい」というモチベーションアップも期待できるはず。
生花を活ければ、花瓶の水を変えるついでにテーブルを拭いたり、テーブルの上に出しっぱなしの小物を片づけたりと、掃除を始めるハードルを下げることにもつながります。
色鮮やかなお花を見ていると、気分も明るくなりますよね。日々の生活に彩りや癒やしを添えるという意味でも、おすすめできる方法です!
自分に無理のない方法から試してみよう♡
やる気が出る・出ないは気持ちの問題と思われがちですが、神経伝達物質であるドーパミンの分泌など、科学的な反応も関係しています。睡眠や運動などの生活習慣を見直すことで、やる気の出やすいコンディションを整えることができるはず!
やる気を出す方法にはいろんなものがありますが、初めから完璧な結果を目指すと、うまくいかなかったときに苦痛を感じてしまうかもしれません。
「楽しい」と感じるほどにやる気は高まっていくので、自分に無理のない方法から取り組んでみてくださいね!