今、Z世代が“推し”ているのは?
デジタルデバイスを巧みに使いこなし、SNS社会ともいえる現代において強い発信力を持つ“Z世代”。
そんなZ世代たちが、興味を持ったり、応援したりしている存在は、これからトレンドを生み出す可能性がある注目株ともいえるはず。
そこで今回は、MERYがZ世代の“推し”について調査してみました!
Z世代たちのリアルなコメントや押さえておきたいポイントを交えながら、名前の挙がったアイドル・YouTuberなどをジャンル別でご紹介いたします。
※2022年12月に実施した「MERYユーザーアンケート」105人の調査結果に基づく
〈アイドル〉
Snow Man
アンケート全体を通して特に人気だったのが、ジャニーズ事務所所属の9人組男性アイドル「Snow Man(スノーマン)」のメンバーたち。
昨年、話題を集めたテレビドラマ『silent(サイレント)』に出演していた目黒蓮さんを筆頭に、佐久間大介さんや向井康二さんの名前も挙がっていました。
“Z世代=テレビを観ない”というイメージがあるかもしれませんが、ここ近年は、見逃し無料配信動画サービス「TVer(ティーバー)」などを利用し、ネットからテレビ番組をチェックする人が増えてきました。
そのため、今後もまだまだテレビからZ世代の流行りが生まれ続ける予感がします。
Snow Manの目黒蓮
「Snow Manがデビューしてかっこいいと思った。最近はドラマや映画に多数出演していて、役によって雰囲気が異なっていたり、バラエティーで見せる姿とのギャップが良い。」(25歳・公務員)
SnowManの佐久間大介さん
「ダンス動画を見て、あまりの上手さと妖艶さに一瞬で虜になりました!!
その後YouTubeの企画物を見たら、とても元気いっぱいでそのギャップにもやられました。笑」(19歳・大学生/大学院生)
SnowManの向井康二
「康二くんの顔、センス、私と同じカメラとコーヒーの趣味やネガティブだけどそれを仕事(バラエティ)では出さないところ、何より面白いところに惹かれて推してます。」(25歳・会社員)
ジャニーズ系はZ世代人気も高い
ほかにも、Snow ManとともにCDデビューを果たした「SixTONES(ストーンズ)」や、2021年デビューの関西系グループ「なにわ男子」など、ジャニーズ事務所所属のアイドルを推している人たちが目立っていました。
男性アイドルの王道ともいえるジャニーズは、Z世代にとっても魅力あふれる存在のようです。
SixTONES
「YouTubeきっかけで好きになりました。ジャニーズグループは聞いていなかったのですが、YouTubeの面白さとメンバーの仲の良さ歌のうまさにハマりすきになりました。」(22歳・その他)
なにわ男子
「ドラマで見て、みんな可愛くて見ていて元気が出る!」(26歳・会社員)
BTS
男性アイドルの中で、Snow Manに次いで推されていたのが、世界的人気を誇る韓国の7人組男性アイドル「BTS(ビーティーエス)」。
彼らを推す理由として、歌やダンスのかっこよさに言及している人が多く、Z世代たちはその圧倒的なパフォーマンス力に魅了されているようでした。
韓国系の男性アイドルでいうと、昨年末に日本でドームツアーを開催した「SEVENTEEN(セブンティーン)」、BTSの弟分とも称されている「ENHYPEN(エンハイプン/エンハイフン)」や「TOMORROW X TOGETHER(トゥモローバイトゥギャザー)」などの名前が挙がっていました。
BTSのジミン
「かわいい、かっこいい、歌声、ダンス、全てが魅力的で大好き!あざと餅(おもち=ジミンのあだ名)でたまに3歳児みたいになるところがたまらんです…。」(26歳・その他)
BTSのジン
「2019年冬のFNS歌謡祭でboy withluvをパフォーマンスしているところを見て、カッコよくて好きになった。長男(グループ内で最年長)なのに気さくで、弟(他のメンバー)思いなところが好きです。」(22歳・大学生/大学院生)
LE SSERAFIM
女性アイドルで特に票を集めていたのは、昨年の紅白出場や今年1月の日本デビューで話題になった韓国の5人組アイドル「LE SSERAFIM(ルセラフィム)」。
「HKT48」や「IZ*ONE(アイズワン)」のメンバーとしても活躍していた宮脇咲良さんや、オランダのバレエアカデミーに留学していたカズハさんなど、“元々、キャリアがバラバラだったメンバーたちが1つになっている姿に感動した”というコメントが。
アイドルのキラキラした部分だけではなく、過去にどんな人生を歩んできたのかという点も推す理由に大きく関わってくるようです。
「PRODECE48が大好きで、そこからデビューしたIZ*ONEももちろん好きだったけど、解散してしまって、そんなときに元IZ*ONEのメンバーがいるグループが新しく出ると聞いてみてみたら、全員が本当に可愛くてかっこよくてみんなが努力しているのが本当に素敵なグループに出会えました。スタイルもダンスも歌もずっと見てられるしすごく憧れます。」(17歳・高校生)
「デビュー前のドキュメンタリーを見て、キャリアがバラバラなメンバーが1つの事に向かって本気になっている姿に感動した。楽曲やコンセプトも彼女達にしか表現出来ないと思う。」(23歳・大学生/大学院生)
オーディション番組出身のアイドル
また、日本で一躍ブームを巻き起こした韓国の9人組アイドル「TWICE(トゥワイス)」もLE SSERAFIMと同じくらい支持を集めました。
ここで注目したいのが、TWICEも宮脇さんが所属していたIZ*ONEも、“オーディション番組をきっかけに誕生したグループ”ということ。
ほかにも今回のアンケートでは、「Kep1er(ケプラー)」「NiziU(ニジュー)」「JO1(ジェイオーワン)」「BE:FIRST(ビーファースト)」など、オーディション番組発のアイドルグループの名前がたくさん挙がっていました。
Z世代の間では、オーディション番組をきっかけに興味を持ち、その流れでファンになるというパターンが多そうです。
TWICEのツウィちゃん
「数年前、Twitterで流れてきたツウィちゃんの写真が美しすぎて誰なのか調べました。
特にKPOPに興味がなかったのに今こんなにもTWICEが大好きになったのはツウィちゃんのおかげです!」(27歳・自営業)
kep1erキムダヨン
「ガールズプラネットというオーディション番組を見て一目惚れ
デビューできたのでそのまま推しました」(23歳・会社員)
〈アーティスト・パフォーマー〉
岩田剛典さん
アーティスト・パフォーマーの中では、「三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」に所属し、俳優としても活躍する「岩田剛典」さんが人気でした。
ダンスパフォーマンスでのかっこよさ、演技中に垣間見えるかわいい笑顔や爽やかさ、その2つのギャップに夢中になってしまうのだそう。
さまざまな分野で活躍する人は、自然とより魅力的に感じられるのかもしれません。
「テレビドラマで見た時に一目惚れしました。爽やかで、笑うと可愛くて顔がいいのはもちろん、内定を蹴ってダンスの道へ進んでいたり、クランプダンスなどで垣間見せるカッコ良さがあり、アーティストと俳優として努力している姿が素敵です。」(22歳・大学生/大学院生)
ロックバンド系
「back number(バックナンバー)」「RADWIMPS(ラッドウィンプス)」といったロックバンドの名前も複数挙がっていました。
それぞれのコメントからは、Z世代が音楽を聴くうえで歌詞の良さや共感できるどうかかという点を重視しているのが伝わってきます。
back number
「高2の頃にとても辛い片想いをしていて、たまたま出会ったback numberの1曲がまさにその時の自分を歌っているような楽曲で、こんな気持ちにも寄り添ってくれるアーティストがいるんだ、と感動しました。どんな瞬間でもどんな感情でも聴く人の心の奥まで寄り添ってくれるback numberは本当に最高です!」(25歳・会社員)
radwimps
「歌詞が好き」(27歳・会社員)
Play Goose
「ユーチューブで発見。一人一人のクオリティが高い。けど、さらに磨き続けている。個性も大事にしつつそれが集まるとパワーが半端ない。カバー曲は本家より好きw最近の流行りの曲はほどんど原曲わからないw」(30歳・会社員)
〈俳優〉
中村倫也さん
今回のアンケートでは、俳優を推しとして挙げる人は少数派でしたが、その中でも選ばれていたのが多数のドラマや映画に引っ張りだこの「中村倫也」さん。
コメントでは癒やされる存在と語られていましたが、アンケート全体でもこの“癒やし”というワードが、推しポイントのひとつに並べられるパターンが多かったです。
「友達がハマったのをきっかけに私も気になる存在に。気づけば友達より私の方が大好きに!今でも癒されドキドキさせられ特別な俳優さんです。」(34歳・会社員)
チャン・ギヨンさん
海外勢では、韓国ドラマの『九尾の狐とキケンな同居』や『ここに来て抱きしめて』などに出演する男性俳優「チャン・ギヨン」さんを推しに選ぶ人も。
韓国ドラマといえば、『梨泰院クラス』や『イカゲーム』が日本でも話題を集めたのが記憶に新しいですよね。
Z世代の間では、韓国発のグルメやコスメもブームになっていることが多く、韓国から発信されるものは彼らにとってかなり注目度の高いコンテンツといえそうです。
「ドラマ ここに来て抱きしめてを見てから好きになりました!
ビジュアルだけでなく、声もかっこいいです??話す時の声と歌う時の声低くて心地よい声だなと思い大好きです!ドラマも九尾の狐とキケンな同居などビジュアル最高です?」(22歳・パート/アルバイト/フリーター)
〈タレント・モデル〉
指原莉乃さん
「AKB48」「HKT48」の元メンバーであり、現在はアイドルグループ・コスメなど、多岐にわたってプロデュース業を行っているタレント「指原莉乃」さんは、面白くて努力家なところが魅力的とのコメントが。
ここ近年は、小嶋陽菜さんや吉田朱里さんなど、アイドル出身の女性タレントがプロデューサーとしてどんどん活躍しており、彼女らが手掛けるコンテンツはSNSでも大きな話題を集めている印象があります。
これからは、元アイドルたちがZ世代のブームの火付け役になっていくかもしれませんね。
「面白くて努力家だから」(34歳・会社員)
橋下三好さん
「歳が近くて可愛い。merが好きで見ていたら見つけて、ずっとおいかけてみている。」(24歳・会社員)
〈YouTuber〉
NICOさん(平成フラミンゴ)
「YouTubeが面白くて見始めたのがきっかけで、インスタを覗いてみるとファッションセンスが良くてコーデを真似したり参考にしたりするようになってから推してます」(22歳・会社員)
VTuber系
VTuberの葛葉
「VTuber自体なんかあまり好きではなかったのですが、食わず嫌いみたいな感じで切り抜き動画を見て頭の回転の速さやトーク力に惹かれチャンネル登録をしました。普段はゲーム実況メインですが、たまに投稿する歌ってみたの歌唱力の高さにめちゃめちゃびっくりしつつどんどん沼にハマって行きます…」(29歳・専門職)
にじさんじV Tuber甲斐田晴さん
「友人に、にじさんじを勧められて見始めていたら歌が抜群に上手くて感銘を受けた。歌声勝ることながらゲームセンスと癒される声とトークセンス。周りから愛されてるのが伝わる人柄。」(27歳・公務員)
〈お笑い芸人〉
さらば青春の光
お笑い芸人では、2012年開催の「キングオブコント」で準優勝に輝いたコンビ「さらば青春の光」が選ばれていました。
コメントでは、彼らのYouTubeの動画を観たのがきっかけだったと語られていて、やはりZ世代にとってYouTubeの影響力がかなり高いことがうかがえます。
「コロナ禍でYouTubeを初めてみて、何で面白い人たちなんだ…とどハマり。今ではライブも行くしYouTubeのチャンネル全部見ているしズブズブです。」(20歳・大学生/大学院生)
9番街レトロ
「お笑いライブでたまたま出てた、、おもしろすぎて震えた」(15歳・高校生)
〈キャラクター〉
ちいかわ
かわいい絵柄とダークな世界観のギャップで、大人も子供も夢中にさせてしまう今大人気のキャラクター「ちいかわ」は、Z世代からも支持の声が!
コメントではTwitterをきっかけにハマったと語られていて、公式のSNSでかわいいイラストや漫画を気軽に楽しめるというところがZ世代にウケているひとつの理由といえそうです。
「流行っているのでTwitterで見てみたらハマりました!グッズが売っている店を見つけたら必ず立ち止まってしまいます。
かわいい絵柄なのにダークな世界観と、いつも一生懸命なちいかわたちに癒されます。」(27歳・会社員)
おぱんちゅうさぎ
「おぱんちゅの何をやっても上手くいかない応援したくなるところ」(20歳・大学生/大学院生)
爆豪勝己(僕のヒーローアカデミア)
漫画作品のキャラクターで複数人から選ばれていたのが、週刊少年ジャンプにて連載中の『僕のヒーローアカデミア』(通称:ヒロアカ)に登場し、“かっちゃん”の愛称で親しまれている「爆豪勝己(ばくごうかつき)」です。
ヒロアカは、誰もが何かしらの超常能力“個性”を持つ世界で、主人公・緑谷出久がヒーローを目指すアクション漫画。
主人公の幼馴染である爆豪勝己は、知力・体力・戦闘センスに長けた人物で、その名の通り、“爆破”という個性を持っています。
アンケートでは、同漫画の登場人物の名前がほかにも挙がっており、個々のキャラはもちろん、作品自体の人気がうかがえる結果となりました。
「ヒロアカがとにかく大好きです。中でもかっちゃんが一番かっこいい。」(29歳・専業主婦)
韓国系やYouTube界隈に目が離せない!
たくさんのジャンルからZ世代の推しをピックアップしましたが、中でも、韓国系のアイドルや俳優、YouTubeをはじめとしたSNSで活躍している人・キャラクターたちの名前が多く挙がったのが印象的で、今後も目が離せない界隈といえそうです。
また、Z世代がどんなところに注目して応援したくなるのかというところも、かなり興味深かったのではないでしょうか?
まだ世間では話題になっていない推したちも、Z世代の発信力で大きなトレンドを生むかもしれませんね。