MAISON SPECIAL 2022-23年秋冬コレクション
宮田理江さん宮田理江
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2022年秋冬トレンドは?「レトロ」を軸にキラキラやボリュームとミックス

2022-23年秋冬シーズンは、“クラシカルな装い”がファッショントレンドに!今回は、トレンドの最先端を行く人気ブランド『MAISON SPECIAL(メゾンスペシャル)』の秋冬コレクションを参考に、レトロを軸にした新しい着こなし方を伝授します◎

更新 2022.09.27 公開日 2022.09.29
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2022-23年秋冬シーズンは、“クラシカルな装い”で旬なおしゃれを

2022-23年秋冬シーズンのファッションは、クラシカルな装いがポイント!伝統的なアイテムやムードが見直されています。レディライクな雰囲気やヴィンテージ風のたたずまいを装いに取り入れる流れに。

でも、レトロのままではなく、グラマラスな雰囲気や未来的な気分を交わらせるテイストミックスが今の傾向です。

トレンドをリードする人気ブランド『MAISON SPECIAL(メゾンスペシャル)』の秋冬コレクションをヒントに、新しい着こなし方をみなさんにお伝えします♡

「レトロかわいい」に隠し味♡ロックやきらめきのスパイスを

「昭和レトロ」と呼ばれる、昔を懐かしむようなムードが盛り上がってきました。クリームソーダやシティポップなど、様々な分野でノスタルジックな視点からの再評価が進む中、ファッションにもかつての時代感を見直す動きが広がっています。

フェミニンやロマンティック気分が返り咲いたのは、久しぶりのこと。近年はスポーティやジェンダーレス、ストリートなどが支持されてきたので、その流れとは逆ともいえる新たな動きです。

ただし、単純にレトロ風味をリバイバルさせるのではなく、今の感覚でスパイスを加えるのが古くさく見せないうえでのポイントです!

例えば、くすみピンクトップスには、メタリック系のフレアスカートで合わせて、懐かしげな雰囲気との「ずれ感」を際立たせました。そのおかげで、レディライクな雰囲気の中にもグラマラスさがミックスされています。

グリーンのトップスの内側にはストレッチの柄物長袖をレイヤード。ドット柄のスカートを合わせて、レトロかわいいミックスコーディネートの出来上がりです♪

ウエストで絞って、裾に向かって広がるシルエットのエレガントなトップスは、往年の映画女優のようにクラシックなたたずまい。

コルセットやビスチェを使ったウエストシェイプも、トレンドに浮上しているので要チェックです。

ボトムスには、あえてデニムスカートをチョイスしてドレスダウン。シルバーのバッグとブーツを迎えて、グラマラスなムードを取り入れれば現代的な着こなしに!

「きちんと服」に変化球アレンジ!テーラードを新解釈でアップデート

紳士スーツに代表される、正統派のテーラリング(仕立て)が見直されています。クラシックを象徴するアイテムは、昔と変わらない落ち着いた日々を願う気持ちや、トレンドに流されない服を着たいという気持ちが背景にあるかもしれません。

ジャケットやコートなどは、テーラードの技法を生かしやすいアイテムで、英国の伝統を映すチェック柄はぴったり。オーバーサイズのコートをドレスのように主役に据えた着こなしは、きちんと感と朗らかフォルムが融け合っています。

カラータイツとメタリックブーツで、足元をプレイフルな表情に。ふわもこのバッグ、貴婦人風のロンググローブで、コートルックに遊び心とアクセントを添えました。

大胆な解体を施すと、オーソドックスな服からでも別の表情を引き出せます。

ジャケットのような「きちんと感」の高い服ほど、ちょっと手を加えるだけで、イメージが様変わり!こちらのアイテムは、肩口にはスリットが入った新感覚のデザインがポイントです。腕の素肌を見せるほかにも、隙間を生かしたレイヤードも楽しめそう。

パンツのもも部分にスリットを入れれば、大胆な見え具合に。クラシックなスーツの装いをダイナミックに演出する着こなしは意外感たっぷりで、おしゃれの幅を広げてくれます◎

「顔周りに古風」な新小物。スポーティにもシックスタイルにもマッチ

顔周りにスカーフやストールを巻くような、古風なスタイルが見直されています。フードをかぶるような感覚で使えるので、ジワジワと注目が集まってきている小物が、髪からあごのあたりを広く覆う「バラクラバ」です。

冬のアウトドアの防寒対策として使われるアイテムがおしゃれに進化。様々なデザインが登場し、選択肢が増えてきました。小顔効果まで期待できそうな新小物です。

今季は、フードとネックウォーマーが一体化したようなデザインもお目見え!オーバーサイズのアウターと合わせて、ボリュームのメリハリを加えました。

グローブとバッグで淑女の雰囲気を醸し出しつつ、パンツはサイドライン入りでスポーティ。足元はゼブラ柄のブーツでパンチを効かせています。スポーティテイストにレトロ感と淑女気分をミックスした最旬スタイルです。

こちらは、クロッシェ編みのバラクラバが顔周りを華やかに彩っています。ハンドクラフトの編み込み模様が、懐かしいレトロムードを演出♡

シルエットはロング丈のアウターを生かして、縦長に仕上げて。カラフルなバッグやグローブで、シックな装いに愛嬌をプラス。バラクラバを中心に、小物使いを生かした着こなしです。

レトロを様々にテイストミックス♪ポイントは「違和感」

今回ご紹介した『MAISON SPECIAL』は、ハイファッションとハイファクトリーが融合したブランドです。

2022-23年秋冬コレクションのテーマは「GLAM METAVERSE」。スパンコールやメタリックアイテムを用いて、きらびやかで非日常的な仮想空間のイメージを描き出しています。

懐かしいヴィンテージテイストに、まばゆさやスポーティ感、立体フォルムなどを生かせば、こなれたミックススタイルに仕上げられて◎

着こなしのコツは、レトロとは「違和感」のあるテイストと引き合わせるところ。多彩なアレンジで、懐かしくも新しいスタイリングを楽しんでくださいね♪

画像協力:MAISON SPECIAL

ファッションジャーナリスト:宮田理江さん

Profile:10を超えるメディアで連載を持つファッションジャーナリスト、ファッションディレクター。新聞からSNSまで多彩なメディアを通じて海外・国内コレクションのリポートや最新トレンドの紹介などを発信。次シーズンのファッション予測、着こなしテクニックの解説、おしゃれ市場の動向分析、ファッション関連ニュースの執筆、映画のファッション読み解きなどを多面的に手掛けている。著書『おしゃれの近道』『もっとおしゃれの近道』(ともに学研パブリッシング刊)は、中国、台湾、タイでも翻訳発売されている。

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