「アニメクリエイター達のカッコよさが詰まってる映画です!」(吉岡里帆さん)
2022年5月20日に公開される映画『ハケンアニメ!』で共演中の、吉岡里帆さんと中村倫也さん。吉岡さん演じる新人アニメ監督・斎藤瞳が、中村さん演じる天才ライバル監督・王子千晴を相手に、熱い想いをぶつけ合いながら"ハケン=覇権"を争う戦いを繰り広げる胸熱ストーリーです。おふたりには、撮影で印象に残っているエピソードや、プライベートで夢中になっていることについてなど、たくさんお話を聞いてきました♪本記事はその後編です。
『ハケンアニメ!』では、アニメ制作のいろんな分野の方々が登場しますけど、自分にはこれができそう、無理だなって思うところは?あるいは、お互いにこれをやってもらいたいなって思うところはありますか?
吉岡「中村さんは、プロデューサーもできるタイプの方だなって思いました。話をしていても、現実的だし、的確だし、持論もあって、相手を説得できる能力を感じたので」
中村 「一緒に仕事をして、そう思ったんだ?(笑)」
吉岡 「そう思ったぐらい、引っ張っていく力がある人というか。一緒に舞台をやってる時、中村さんが主演で、人を引っ張る力を感じました」
中村 「吉岡さんは、営業が合いそう」
吉岡 「確かに。営業、宣伝……? 進行はダメかな〜」
中村 「なんか、スポンサーを引っ張ってきそう(笑)」
吉岡 「頑張ります(笑)」
中村 「あ、声優!」
吉岡 「声優はね、中村さんですよ」
中村 「中村さんもやってるけど。あれ、吉岡さんはやってないって言ってなかった?」
吉岡 「そんなにたくさんはないですが、やったことはあります」
中村 「すごく声が良いから。あ、ディズニー映画の声優をやりたいって言ってたのか」
吉岡 「中村さんがディズニー映画の声優をされてて、“すごいですね〜”という話になって」
中村 「全然できるよって思ってる」
吉岡 「ありがとうございます……! でも、声優さんの声の出し方と、役者の声の出し方って違うから難しいなと思って」
中村 「それはちょっとジャンルによるんじゃない?」
吉岡 「前に声優のお仕事をした時に難しいなあって思ったんですよね。だから、声優さんへのリスペクトがすっごくあります。なぜそんな声が出るのか!」
やってきた事には自信を持っていて、だからこそ、笑顔でいられる!(吉岡さん)
自分のやりたいことを貫くために、努力していること、頑張ったことは?

吉岡「毎日、頑張りすぎて、どれがそうなのかがわからない(笑)」
中村「ほっといても頑張っちゃう人なのかもね。でも僕ら、役者で食っていこうと思って、今こうやって食わしてもらっている。この現段階に至るまでには僕なんか十何年かかってるし……。その期間を考えると、ものすごく腐ってた時期もあったんですけど、改心して頑張ってよかったなって思いますね(笑)。吉岡さんも、このハツラツとした笑顔の裏で、いろいろ目に見えてない努力をすごくしてきたこととか。その“雑草魂”みたいなところがすごくあるんじゃないかなって勝手に想像してます(笑)」
吉岡「ありがとうございます。でも確かに、仕事を頑張ってきたって事にはすごく自信があります。やってきたから、今こうやって笑顔でいられるのかなと思っていて。自分自身に“よくやった!”と言ってやりたいですね。“雑草魂”ですよ、本当に!(笑)」
ふたりでアニメを作るなら……ゆるい作品がいいよね。(中村さん)
『ハケンアニメ!』では、それぞれ違うアニメを制作していますが、吉岡さんと中村さんが共同で、何か“世界を変えられるアニメ”を作るとしたら、どんなアニメを作れると思いますか?

中村「まず僕がふざけたがるので怒られるでしょうね。それだけは言えます(笑)」
吉岡「アハハ! 中村さんがいらっしゃるので、ギャグセンスがさえている作品がいいかなって思います。なんか“中村さん節”みたいなものがあるじゃないですか。最初に一緒に取材を受けていた時、“ずっとふざけながら取材を受けるんだな”と思っていたんです(笑)。でも、そのふざけたおしている感じがおもしろいので、それが出る作品を作ればいいと思います。私はマジメに営業やるんで!(笑)」
中村「マイルドに突き放された(笑)。こいつとは組まないと……」
吉岡「そんなことないです! 私は営業やりますから! あ、でも私、『魔法にかけられて』みたいな要素も入れたいです。実写映画ですけど……」
中村「やろう。ちょっとゆるい作品がいいよね」
吉岡「はい。アニメって、ファンタジーが最高だと思うんです! あと、絶対に人間だと再現できないアクション。この二つは絶対入れたい!」
中村「ファンタジーで、アクション…」
吉岡「あと絶妙なギャグセンスで」
中村「プリンセスが現代に来たらみたいな……」
吉岡「言語化するのが難しい(笑)。“世界を変える”アニメにしないとですからね。このインタビュー時間内では絞り出せない気がします(笑)」
中村 「そうだね。持ち帰って検討します(笑)」
香水がすごく好きなんです♡(吉岡さん)
MERY読者には、“自分の好きを大事にする”人が多いんですけど、おふたりの映画での役はアニメだったように、吉岡さん、中村さんご自身の“好き”をお聞きしたいです。その好きなものに対する熱さアピールもお願いします!

中村「僕が好きなものは、サッカーと動物かな。趣味程度にゲームしたり、ゴルフやったり、DIYしたり、料理したりもします。熱さをアピールするなら、サッカーで言うと、僕はACミランっていうチームが小さい頃から好きなんですけど、今のミランの戦術とか、イブラヒモビッチが出てる試合、出てない試合で結構変わったりもするし。ライブでは観られないことが多いんですけど、結果とか情報は、毎試合チェックしています。動物に関しても、知識が結構オタクというか。テレビで動物のことを語ったりしても、だいたい僕が深掘りしていくと、テレビで使われないんですよね(笑)。それが悲しいところです」
吉岡「私は何ですかね〜。最近だと、寝具はちょっとこだわろうと思ってます」
中村「わかる〜」
吉岡「枕はめちゃめちゃ買い替えます」
中村「わかる!」
吉岡「もうね、枕の数が10個ぐらいになりました」
中村「それは、わからない!」
吉岡「アハハ! しかも、絶対店舗に行って、首のところのカーブとか頭の形とか全部計ってもらって、高さや素材の量も決めて、使ってみて、もう一回また店舗に持って行って、もう一回高さと量を調整して……みたいな。ベストな睡眠環境を得たい。毎日を乗り越えるために」
中村「忙しいと睡眠を充実させようとするよね」
吉岡「そうですね。部屋のライトも、一番メインの電気を消した瞬間に、バーンってそれに反応して、間接照明がつくみたいなやつを使ってたり。寝具まわりはこだわってます。あと、香水も大好きなんです! 共演者が多い仕事では極力つけないんですけど、そういう時は家に帰って、まず一発目に香水をつけるくらい」
中村「へぇ〜新事実!」
吉岡「香水はすごく好きで、寝室にはこれ、リビングにはこれ、洗面所にはこれ、キッチンにはこれと、好きな香りを点在させてます」
アニメクリエイター達のカッコよさが詰まってる映画です!(吉岡さん)
最後に、映画『ハケンアニメ!』のおすすめポイントをお願いします!

中村「完成した映画を観て、やっぱり物作りに対する熱や想い、その重さ、期待、責任、そんなあれこれを体感として知っているので、素直にグッとくるものがありました」
吉岡「私も、素直に、いい作品が出来たのでたくさんの方に見て欲しいと思います。撮影中はまだ完成していなかった、劇中のアニメを見ても鳥肌が立ち、どれだけ多くの人の手で完成したんだろうと密度の高さに参加者として誇らしい気持ちになりました。頭の中で描いていた物が少しずつ具現化する感動を、作品が人々に届く感動を、ぜひ見に来て頂きたいです。アニメクリエイター達のカッコよさが詰まっています!」
映画『ハケンアニメ!』2022年5月20日 ROADSHOW!
*Staff*
Photo:Tomohiko Tagawa
Interview & Text:Natsuki Miyahira