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中国の有名な世界遺産12選!歴史的聖地から絶景までテーマ別にご紹介♪

雄大な国土と悠久の歴史を持つ中国には、名高い世界遺産が数多く存在します。文化・芸術の粋を極めた人工物から自然そのものの美しい景観まで、バラエティ豊かな遺跡をテーマ別にピックアップしました。中国旅行の際は、ぜひ参考にしてくださいね!

更新 2022.01.26 公開日 2022.02.04
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広大な中国には世界遺産がたくさん!

中国は世界有数の世界遺産大国です。古来の建築物から風光明媚な景勝地まで、さまざまなスポットが世界遺産として登録されています。

そもそも、世界遺産ってよく聞くけど、登録されているところとされていないところの差って何?まずは世界遺産がどういった基準で指定されるのか?からひも解きます。

世界遺産って何?

世界遺産とは、文化的・歴史的に高い価値を有する人工物・自然物の保護を目的に指定されています。世界遺産の選定を行うのはユネスコ(国連教育科学文化機関)です。

世界遺産は有形の不動産を対象で、文化的価値のある遺跡をはじめとする『文化遺産』、絶滅のおそれのある動植物の生息・生育地などの『自然遺産』、文化遺産と自然遺産の両方の価値を兼ね備えている『複合遺産』の三つに分かれています。

中国の世界遺産の数はどのくらい?

悠久の歴史と広大な国土を有する中国には、数多くの世界遺産が存在します。2021年8月現在、中国国内の世界遺産の数は56で、イタリアの58に次いで世界2位の記録を誇っているのです!

中国の世界遺産のうち、もっとも新しく登録されたのが福建州の古都・泉州の史跡群で、『泉州:宋元中国の海洋商業貿易センター』の名前で知られています。

中国の古代王朝である宋・元の時代において、海洋貿易都市として栄えた泉州の多元性・多様性の名残を色濃く感じられるスポットですよ♪

中国観光で定番の世界遺産は?

「中国観光といえば、ここだけは外せない!」という、定番の世界遺産から紹介しましょう。どの世界遺産も、歴史の教科書やTV番組などでおなじみの場所ばかりですよ◎

皇帝が住んでいた宮殿「故宮」

北京市に位置する故宮は、明・清王朝の旧皇宮である歴史的建造物で、別名は『紫禁城』です。精巧な設計で建築された巨大な宮殿は、まさに皇帝の居城にふさわしい威容を誇っています!

かつては民間人の立ち入りが禁じられていましたが、現在は明・清の文化を伝える故宮博物院の文物のひとつとして、一般にも開放されていますよ。

故宮の第一門である天安門は、1949年10月、毛沢東が中華人民共和国の建国宣言を行ったことでも有名ですね。朱色の城壁と橙色の屋根が目にも鮮やかな城門の中央には、現在も毛沢東の肖像画が掲げられています。


世界七不思議の一つ「万里の長城」

誰もが一度はその名を聞いたことがあるといっても過言ではない、超が付くほど有名な世界遺産です。万里の長城は、実は中国で最初に世界遺産として登録された、記念すべき遺跡でもあります。

総延長2万kmを超える世界最長の建造物である万里の長城の原形は、今から約2,200年前の秦の始皇帝の時代に、北方の遊牧民族に対する防壁として築造されました。その後も時代の流れとともに崩壊と増築が繰り返され、現在に至ります。

数千年の歴史を誇る中国だからこそ遺せた、まさに唯一無二の世界遺産と言えるでしょう!

約500頭生息「ジャイアントパンダ保護地域」

『中国の国宝』とも呼ばれるジャイアントパンダは、その愛らしい見た目と仕草から、日本国内にもファンが多いですね。そんなパンダ愛好家の方におすすめしたいのが、四川省に位置する『ジャイアントパンダ保護地域』です!

2006年に自然遺産として登録された同地域には、施設内で人工的に保護されている個体と野生の個体を合わせて、たくさんのジャイアントパンダが暮らしています。中国に生息している個体のうち、約30%がこの保護区内にいると言われているのです。

保護区内にはジャイアントパンダだけでなく、希少動物のレッサーパンダやユキヒョウなども生息しています。動物好きの方にとってはたまらないスポットですね!

中国の歴史を感じる世界遺産

他の追随を許さない長い歴史は、中国の魅力のひとつ。ここでは、『中国4,000年の歴史』を感じられる世界遺産を集めてみました。

悠久の時を超えて、人々の手に受け継がれてきた名所が揃っていますよ!

貴重な仏教遺跡「莫高窟」

シルクロードを代表する仏教遺跡である莫高窟(ばっこうくつ)は、龍門・雲崗と並ぶ中国三大石窟のひとつ。

断崖の絶壁約1,600mにわたって大小500近くの石窟が残存し、石窟の中には色鮮やかに彩られた壁画や塑像が安置されています。事前に予約をしておけば、ガイドに先導されながら石窟の内部を見学することも可能ですよ!

莫高窟の起源は五胡十六国時代の西暦366年頃であり、それから1,000年にもわたって造営が続けられたと伝えられています。

もともとは仏僧の修業の場として拓かれた場所ですが、そこで築き上げられた独自の仏教美術の美しさは、現代では宗教の枠を超え、多くの人々を魅了しています。

チベットの聖地「ポタラ宮」

チベット自治区のラサ市内、マルポ・リ(赤い丘)の頂に鎮座するポタラ宮は、チベット仏教の総本山であると同時に、歴代のダライ・ラマの居城でもありました。

ポタラ宮は1959年にダライ・ラマがインドに亡命するまで、チベットの政治的・宗教的な機能を担っていた場所です。生活と政治の場であった白宮と、宗教的な聖域の紅宮とで構成されており、現在は博物館として一部区域が一般にも公開されています。

ラサ市は標高が高いため、こまめに水分補給を行うなど、高山病に注意しながら観光を楽しんでくださいね。

広大すぎる庭園「頤和園」

北京市にある頤和園(いわえん)は、私たちが『庭園』という単語を聞いて連想する規模をはるかに超えた、壮大な旧皇族庭園です。

18世紀に清朝の皇帝が母親である皇太后の還暦を祝って造営された名園で、園内には人工の湖である昆明湖と、高さ約60mの人工山・万寿山が存在します。昆明湖の周囲を巡れば、色鮮やかな中国建築の数々を鑑賞できますよ。

万寿山の中腹には、八角三層の壮麗な仏香閣がそびえています。高さ約41mの威容を誇る仏香閣は頤和園のシンボルともなっており、一見の価値アリです!

始皇帝が眠る「秦の始皇帝陵と兵馬俑坑」

秦の始皇帝陵と兵馬俑坑は、西安の中心地から車で約1時間の場所に位置しています。

中国初の統一国家を築いた秦の始皇帝は、後世においてもその絶大な権力を示すため、生前から自身の陵墓の造営に取りかかったのです。

約70万人もの囚人と36年もの歳月を投入して完成したと言われる巨大な陵墓は、長い間地下に埋もれていました。1974年、1人の農民が偶然見つけた陶器のかけらをきっかけに発掘されるに至ります。

陵墓に眠る始皇帝を守るために製作された兵馬俑は、春秋時代の兵士の姿を模した素焼きの粘土製の副葬品です。約8,000体もの兵馬俑はそれぞれ異なった風貌で作られており、近くで見ればその造作の精巧さに圧倒されることでしょう!

美しい石仏のある「雲崗石窟」

山西省・大同市にある雲崗石窟は、武周山の南側、東西約1kmにわたって彫られた石窟寺院です。現存する石窟の数は250以上、仏像の数はなんと5万体を超えています。

数え切れないほど存在する仏像の中でも、第20洞の前に鎮座する大仏の威容は別格ですよ。雲崗石窟を代表する仏教美術の粋であり、中国古代塑像の傑作のひとつです。

露天大仏は石窟の内部ではなく絶壁の岩肌に直接彫刻されているため、遠目でもその迫力を味わうことができます。

湖や水にまつわる世界遺産

澄み渡る湖面を眺めていると、なんだか心がほっとしますよね。中国の世界遺産には、美しい湖や水にまつわるものもたくさんありますよ!

神秘的な風景が圧巻「九寨溝」

秘境的な大自然の美しさを堪能したいなら、九寨溝に足を運んでみてください!『九寨溝の渓谷の景観と歴史地域』として登録されている、四川省北部の自然遺産です。

約6万haにもわたる広大な渓谷で、100を超える湖や滝、泉などが点在しています。中でも、神秘的なエメラルドグリーンの湖水を湛える湖は必見ですよ!

九寨溝という名称は、同地域に山寨と呼ばれるチベット人の村が九つあったことに由来しています。ちなみに九寨溝は、ジャイアントパンダの生息地でもあるんですよ。

絶景の石灰棚「黄龍の景観と歴史地域」

四川省に位置する黄龍は、標高約5,100mの玉翠山の山頂から伸びる渓谷にある景勝地で、3,000を超える美しい湖沼が広がっています。

水中に含まれる石灰分によって生み出される、エメラルドグリーンや黄金色に輝く湖水は黄龍の名物です。石灰華の沈殿や層化によって、世にも珍しい幻想的な色彩が実現されています!

ジャイアントパンダを始めとする希少生物も生息しているため、世界遺産と合わせて、ユネスコの生物圏保存地域にも指定されています。

壮大な景色が魅力の世界遺産

せっかく中国観光に来たなら、思わず圧倒されるような迫力満点の景色も楽しみたいと思いませんか?

数ある中国の世界遺産の中でも、自然の雄大さを全身で感じられるスポットをピックアップしました◎

岩柱の迫力に圧倒される「武陵源」

剥き出しの大自然のパノラマを目の当たりにしたいなら、武陵源をおいて他にはないでしょう!武陵源は湖南省に位置する自然遺産で、珪岩でできた長大な石柱が立ち並ぶ、独特の風景を楽しめるスポットです。

高さ200mを超える石柱が約3,000本もそびえ立つ景観は、まさに圧巻の一言ですよ。総面積約264平方kmにも及ぶエリア内には、美しい湖や渓流、鍾乳洞なども多数存在します。

そのユニークな景観が放つ魅力から、武陵源は映画『アバター』に登場する惑星のモデルにもなりました。

仙境を思わせる風景「黄山」

「仙人が住んでいる」と言われるほど幻想的な景観を有する黄山も、中国が誇る自然世界遺産のひとつです。

黄山は安徽省の黄山市に位置する中国有数の険しい山岳で、72にものぼる峰が連立しています。数多くの峰が重なり合う迫力満点の風景は、まさに水墨画の世界そのものと言えるでしょう!

奇岩や雲海、温泉などが複合して、他にはない独自の景観を形作っています。あわせて、中国の伝説上の皇帝である黄帝の伝説も伝わっていることから、複合遺産として登録されている場所です。

まだまだある!中国の世界遺産!

世界有数の広大な国土を持つ中国には、数多くの世界遺産が存在します。人類の英知の結晶である文化遺産から、大自然が生み出した神秘の景観である自然遺産まで、どれもが一生に一度は見てみたい魅力を備えていますよ!

今回は厳選に厳選を重ねた12カ所をピックアップしましたが、ここで紹介した以外にも素晴らしい遺跡に事欠きません。

ぜひ何度でも足を運んで、あなたのお気に入りの世界遺産を見つけてくださいね♪

※外出時には新型コロナウィルスの感染対策を十分に講じ、営業時間などの最新情報は公式HPなどでご確認ください。

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