おうち時間の充実に『ポリ袋でつくるたかこさんの焼き菓子』
ポリ袋お菓子の魅力と開発までの経緯は?
ポリ袋お菓子は手軽で特別な道具がなくても、キッチンが狭くてもできちゃうのが魅力。実はたかこさん自身も「もっと早く出会いたかった!」と心底思っているんですって(笑)。
ポリ袋お菓子は、真夜中のひとり時間にも
「準備はもちろんのこと、洗い物も劇的に減るので片付けがが本当に楽! ボウルと泡立て器が触れ合う金属音のしない静かな作業は、のんびり過ごす真夜中のひとり時間にもぴったり。
これまでの常識って何だったの?と思うほどの簡単さで、一般的なお菓子と同じおいしさ、同じ見映えのお菓子が焼き上がることが何よりの魅力です」(たかこさん)
本の編集さんに「先生、ポリ袋でお菓子って作れますか?」と相談されたのがきっかけでレシピを開発することになったというたかこさん。試作を重ねるうち、ポリ袋のポテンシャルの高さに驚かされ、魅了されていったそう。
「ポリ袋はふるうことも混ぜることもできるだけでなく、絞り出し袋のようにも使えます。切り開けば作業シートにもなり、1枚で何役もこなす多機能性があるんです」(たかこさん)
小さな工夫で、おいしいお菓子に♪
反響が多かった「いちごの焼きタルト」♪
まずは、一番反響が多かったというレシピをご紹介いただきました!
「一冊目の『ポリ袋でつくるたかこさんの焼き菓子』の表紙にもなっている『いちごの焼きタルト』は、いちごの季節になると今もたくさんの方が作ってくださっています。
難しいはずのタルトがこんなに簡単に作れちゃっていいんですか?と思っていただいているみたい(笑)。生地をのばしたり寝かせたりする必要がないため短時間で作れますが、タルト生地はサクサク、アーモンドクリームはしっとりジューシーな仕上がり。真っ赤ないちごを散りばめたラブリーな見た目に惹かれる方も多いようです♡」(たかこさん)
【材料】(21×16.5×3㎝のバット1台分)
<タルト台>
A 薄力粉…60g
A アーモンドパウダー…20g
A きび砂糖…20g(※グラニュー糖でもOK!)
A 塩…ひとつまみ
植物性オイル…25g(※米油や太白胡麻油など、クセのない無味無臭のものなら何でもOK!)
<アーモンドクリーム>
B アーモンドパウダー…60g
B きび砂糖…45g(※グラニュー糖でもOK!)
卵…1個(常温に戻しておく)
食塩不使用バター…45g(レンジにかけて溶かしておく)
いちご(小粒)…1パック(ヘタを取っておく)
粉砂糖…適量
撮影/疋田千里
【作り方】
1.まずは、タルト台から。Aをポリ袋に入れ、袋の口をねじってしっかりと閉じ、よく振ってふるい合わせます。オイルを加え、袋の口をねじってしっかりと閉じ、よく振り混ぜてぽろぽろのそぼろ状にしましょう。
2.1でできた物をオーブンシートを敷いたバットに入れ、指で押して平らに敷き詰めます。フォークで全体に空気穴をあけておくのを忘れないように。180℃に予熱しておいたオーブンで10~15分、うっすらと色づくまで焼けたら、取り出します。
3.タルト台を焼いている間にアーモンドクリームを作っていきます。Bの材料を別のポリ袋に入れ、袋の口をねじってしっかりと閉じ、なめらかになるように揉み混ぜます。(ときどき両手ですり合わせるようにしながら揉み混ぜるとGOOD)。
※タルト台を作ったポリ袋を再利用してもOK!
4 .袋の隅をキッチンばさみで切り、アーモンドクリームを台に入れましょう。軽くゆするかスプーンの背などで表面をならし、いちごを散らして、粉砂糖を茶こしなどで振ります。
5 .180℃のオーブンで20~25分ほど焼けば、完成!
撮影/疋田千里
ダイエット中でもOK!「プレーンの豆腐スコーン」
続いては、ダイエット中でもおいしいお菓子が食べたい人向けのレシピを教えていただきました。
「『ポリ袋でつくるたかこさんのマフィン・スコーン・パン』で紹介している『プレーンの豆腐スコーン』は、豆腐を使うレシピのため、ヘルシーだとポジティブなイメージを持ってくださる方が多いようです。
牛乳の代わりに豆腐、バターの代わりに植物油を使っているので、乳製品を控えたい方、アレルギーのある方にもオススメ! 外側はさっくり、内側はほんわり、シンプルながら軽やかでとてもおいしいスコーンです♪」(たかこさん)
【材料】(8個分)
A 薄力粉…120g
A きび砂糖…15g(※グラニュー糖でもOK!)
A ベーキングパウダー…小さじ1
A 塩…ひとつまみ
B 絹ごし豆腐…55g
B 植物油…40g
B 酢…小さじ1/3
撮影/疋田千里
【作り方】
1.ポリ袋にAを入れ、袋の口をねじってしっかりと閉じ、よく振ってふるい合わせましょう。
2.カップにBを表記の順に入れ、フォークで豆腐をつぶしながら、できるだけなめらかになるようにその都度よく混ぜ、1に加えます。
3.袋の口をねじってしっかりと閉じ、振り混ぜましょう。大きなかたまりがゴロゴロとできるくらい~ほぼまとまるくらいになったら、生地を軽く揉み混ぜてなめらかにし、ひとまとめにします。
4.キッチンばさみで袋をシート状に切り開き、生地を直径約11㎝の円形に形作り、包丁で放射状に8等分に分けます。オーブンシートを敷いた天板に並べ、180℃に予熱しておいたオーブンで13~15分焼けば完成です。
撮影/疋田千里
具のアレンジ次第で何通りも楽しめる!「うぐいす豆のボールパイ」
最後に、2021年9月に販売された新刊「ポリ袋でつくるたかこさんのタルト・パイ・フロランタン」の中から、これからの季節に作るのにぴったりなレシピを教えていただきました。
「『うぐいす豆のボールパイ』は、市販の冷凍パイシートを使うため、より気楽にチャレンジしてもらえるレシピです。
本では、アーモンドクリームに入れる具をうぐいす豆にし、和風にしていますが、他の材料に置き換えて自由に楽しんでいただけます。
これからの季節なら、栗の甘露煮や剥き甘栗、栗の渋皮煮。お正月には黒豆やあんこ、バレンタインシーズンには板チョコレートを割って入れたり、チョコレートにラムレーズンやクリームチーズなどを合わせたりしてもおいしいですよ♪」(たかこさん)
【材料】(直径7cmのマフィン型6個分)
<アーモンドクリーム>
A アーモンドパウダー…60g
A グラニュー糖…45g
A オイル…40g
A 卵…1個(室温に戻しておく)
うぐいす豆…80~90g
冷凍パイシート約11cm角に切ったもの…6枚(使用する少し前に解凍する)
撮影/石川奈都子
【作り方】
1.アーモンドクリームを作ります。ポリ袋にAの材料を入れ、袋の口をねじってしっかりと閉じ、なめらかになるように揉み混ぜます。(ときどき両手ですり合わせるようにしながら揉み混ぜるとGOOD)。
2.冷凍パイシートをマフィン型(剝離油を吹きつけるか、バターを塗っておく/分量外)に敷き込み、竹串などで底面にところどころ空気穴をあけておきます。
※マフィン型がない場合は、同等サイズでオーブンに入れられる材質のプリンカップやココットなどでも作ってもOK。
3.1を等分に絞り入れ、うぐいす豆も等分に入れていきます。上部は、パイシートでラフに包むように軽く閉じましょう。
4.180℃に予熱したオーブンで24分ほど焼けば完成。
撮影/石川奈都子
お菓子と笑顔のある暮らしはポリ袋が叶えてくれる♡
最後に、失敗しがちなお菓子作りのポイントとお菓子作り初心者さんへのエールをいただきました♪
「上手に作るため『どんなお菓子も最初はレシピに忠実に』は大切にしてください。砂糖や油脂の量を減らして作る方もいますが、それぞれ生地をふっくらさせる、しっとりさせる、などの効果や意味があるんです。
まずは分量通りにきちんと計量して、手順をイメージして取り掛かれば、シンプルな手順で作れるやさしいポリ袋製法なら、失敗なく楽しんでいただけるはずです。
お菓子を作ること、食べること、食べてもらうことは、癒やしとなごみのもとにもなり得ると思うんです。そして、甘くておいしいものがある場面には必ず笑顔がある。そんな心豊かな暮らしは、お菓子を作ってみたいという思いと”ポリ袋”があれば、誰にでも今すぐに始められますよ♪」(たかこさん)
ポリ袋でつくる たかこさんのタルト・パイ・フロランタン(誠文堂新光社)
¥1,540
たかこさんの提案するレシピには、焼いている間に後片付けもテーブルのセッティングもお茶の準備までできる、そんなレシピがたくさんあるんだそう。
新刊では、お菓子作りでも難易度高めのタルトやパイといったお菓子をポリ袋で作る方法が紹介されています。
きっと作りたいお菓子が見つかるはず♡ ぜひチェックしてみて。