関西の代表的な避暑地は?
関西では昔から避暑地として愛されてきたスポットがたくさんあります。その中でも特に有名な場所を紹介します。関西で夏を迎えるのであれば、一度は訪れたい人気スポットばかりですよ。
【京都】「貴船」で川床を満喫
川床(かわどこ、ゆか)とは、川沿いや川の上に席を設けて、涼みながら食事などをいただく場所のことです。古来より京都の夏の風物詩とされています。気温30℃を超す真夏の炎天下でも、川床なら平均気温が23℃程度になると言われ、まさに涼むには格好のスポットです。
京都の川床は、市内中心部の鴨川沿い、市の北側の「貴船(きぶね)」、北西方向の「高尾」の3か所で主に楽しむことができます。
貴船を訪れるなら、段状の参道に赤い灯篭が並ぶ『貴船神社』も外せません。縁結びにご利益があることで有名です。好きな人との恋を叶えたいならぜひお参りしましょう。
それ以外にも、流しそうめんやすき焼き、川魚などを使った川床料理を楽しめるグルメスポットが多くあります。
【滋賀】圧巻の絶景が待つ「びわ湖バレイ」
琵琶湖畔の標高約1,100mの山の上にある『びわ湖バレイ』は、琵琶湖を一望できる絶景のスポットとして知られています。麓からはロープウェイが出ており、あっという間に到着です。
春には桜、秋には紅葉がと、1年のうちどの季節を訪れても退屈することはありません。とくに夏は、 ジップラインや遊具などのアクティビティがとても充実していて、恋人や友人と楽しめますよ。
大人気の『びわ湖テラス』にはカフェやラウンジがあり、おいしいスイーツや大人の雰囲気を堪能できます。
【奈良】レトロ感が残る秘境「天川村」
奈良県吉野郡、紀伊半島の中部にある『天川村』は、『天の国』などと呼ばれるほど豊かな自然があります。近畿の屋根と呼ばれる標高約1000〜2000mの山々と深い谷があり、修行者たちが訪れる秘境として、昔から有名です。
1300年前には山岳修験道の根本道場として栄えてきた歴史があります。2004年にはユネスコ世界文化遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』として登録されました。
天川村では、その修験道を体験することができ、自然の中で心を落ち着かせてリラックスできます。天川村に向かう前に、山の麓にある温泉街に立ち寄ってみるのもおすすめです。
レトロな雰囲気と「日本名水百選」に選ばれた洞川湧水群があり、名水を使った料理が味わえます。
【和歌山】涼める聖地「高野山」
和歌山県伊都郡高野町の「高野山」は標高約800mの地点に位置し、真言宗の総本山として有名な山。大阪よりも平均気温が6度も低いと言われ、夏でも過ごしやすい地域です。
高野山には『奥之院』と『壇上伽藍』の二大聖地があり、そのほかにも歴史を感じさせる建造物が多くあります。
高野山といえば、精進料理も外せません。仏教の聖地の醍醐味を、避暑がてら味わってみたいものですね。
関西の避暑地にある自然スポット
続いては、関西の避暑地にある自然スポットを3か所ご紹介します。山から見下ろせる絶景や、日本百選に選ばれた滝を楽しんでみてください。
【兵庫】「六甲山」には絶景テラスが
六甲山は神戸の市街地よりも5℃も涼しく、真夏でも30℃に届かないと言われています。まさに避暑には絶好のスポットです。神戸から近い位置にありますが、標高932mと高い位置にあり、1500種以上の植物や樹齢80年のブナの木など、多くの自然が楽しめます。
六甲高山植物園内には山小屋風のカフェがあり、自然の中で雰囲気を楽しみながら休憩できます。テラス席はイロハモミジが見られて、夏は翠、秋は紅葉を満喫できるおすすめスポットです。
【滋賀】ドライブや登山を「伊吹山」で
伊吹山といえば、かの酒呑童子の伝説でも有名な場所ですよね。標高1,377mにある滋賀県でもっとも高い山です。そんな高山ですが、なんと徒歩20分で頂上まで登れてしまいます。そのため登山の初心者にも人気です。
登山道からは、山々の間から琵琶湖を見下ろすことができ、絶景を楽しめるでしょう。
伊吹山は『新・花の百名山』にも選ばれているため、さまざまな高山植物を楽しめます。伊吹山ドライブウェイも通っていて、観光客にも人気です。
【大阪】日本百選の名瀑「箕面大滝」
箕面(みのお)は紅葉の名地として知られていますが、実は避暑地としての側面もあります。滝の付近は涼しく、滝から起こるひんやりとした風が肌を冷やしてくれるでしょう。
日本の滝100選にも選ばれている大きな滝には息を呑みます。約2.8kmある滝道の散策、約7万点の昆虫標本を所蔵している昆虫館など、滝以外にも見るべき場所が多くあります。
穴場のひんやりスポット、鍾乳洞へ
鍾乳洞の中はひんやりとしており、夏でも涼しい避暑スポットとして知られています。そんな関西の鍾乳洞の中でも穴場のスポット3か所をご紹介します。
【滋賀】神秘の洞窟「河内風穴」
全国3位の総延長を誇っており、なんとその全容についてはまだ解明されていません。洞内温度は1年を通して12℃前後に保たれていて、夏は涼しく、冬は温かいです。
一般の観光鍾乳洞とは違い、ゴッゴツとした岩肌の道を手すりを頼りに進んでいくことになります。非常にスリルが味わえる鍾乳洞です。
現在、観光で見ることができるのは、入り口から200mほどのところにある1階部分と2階部分のみで、それ以上の立ち入りは禁止されています。
非常にミステリアスな鍾乳洞で、まるで同じ世界にいないような不思議な感覚に全身を包まれることでしょう。
※画像はイメージです。
【兵庫】「生野銀山」でロマンを発掘
戦国時代から昭和中期にかけて銀や銅が掘られていたという日本有数の銀山です。坑道の中は実際に銀が採掘されていた当時そのままの岩壁や、当時の作業風景を再現した様子を見学することができます。車椅子やベビーカーにも対応しているとのこと。
年間を通じて13℃という気温は日本酒を貯蔵しておくには最高の環境で、実際に日本酒が保存されています。
鉱山資料館や吹屋資料館、生野鉱山文化ミュージアムが併設されていて、より詳しく生野銀山の歴史を知ることができますよ。戦国から昭和へと続いた時代の流れを、肌で感じてみてください。
【奈良】トロッコに乗れる「面不動鍾乳洞」
全長約280mの洞窟が広がる面不動(めんふどう)鍾乳洞は、関西最大級の大きさを誇る鍾乳洞。つらら石と呼ばれる鍾乳石や巨大な岩盤が何重にも連なったコースを楽しむことができます。
鍾乳石や石筍が1cm伸びるには数百年もかかるといわれていて、鍾乳洞の中は長い間、雨風によって削れていったことがわかります。時間の重みを感じさせてくれる雰囲気が魅力です。
また、アクセスは必ずしもいいとはいえず、観光スポットとしては穴場なので、ドライブがてら訪れも良いでしょう。
そんな面不動鍾乳洞の最大のおすすめポイントは、丸太の形をしたトロッコです。洞川駐車場近くから「面不動鍾乳」の入り口までの5分間、ノスタルジックな旅を楽しむことができます。
洞内の平均気温は約8℃。少し肌寒く、外との気温差が激しいため、はおりものを持っていくといいでしょう。
宿泊はグランピング、貸別荘どっち?
もし避暑地に宿泊しようと思っている場合、宿泊先をどうするか悩みどころです。ホテルや旅館も良いですが、せっかくならグランピングや貸別荘で、優雅な自然を楽しんでみてはいかがでしょう?
グランピングと貸別荘、それぞれのスポットを紹介します。
【滋賀】STAGEX高島でグランピング
総面積7ヘクタールという広さの中に、琵琶湖畔最大級のBBQ広場があります。カフェレストランやサイクルステーションなどもあって便利。宿泊施設はペット同伴エリアがあり、愛犬とともにのびのびと遊ぶことができます。
宿泊グランピングキャビンは全10棟あり、エアコンにWi-Fi、バスルームやキッチン、冷蔵庫も完備されています。
またグランピングテントは直径5mのロータスベルテントで、とても広々としています。こちらもデッキや冷蔵庫、エアコンなども完備されていて、大自然の優雅さをストレスなく味わうことが可能です。
【兵庫】SUGOMoRIリゾート生野高原で貸別荘を利用
SUGOMoRIリゾート生野高原は、2020年7月にオープンしたばかりの新しいスポットです。
この宿泊施設のコンセプトは「世代を超える貸別荘リゾート」で、その名の通りに、質の高い貸別荘が用意されています。
ひっそりとたたずんでいた別荘を建築家がリノベーションした『Villa Koti』や、SUGOMoRIリゾート生野高原のシンボルである、5本の杉の木の間につくられた3層の床を持つツリーハウス『Tree Koti』など、どれもナチュラルテイストのデザインが秀逸!
ジャグジーやシャワールーム、アウターリビングなど、一流ホテル並みの内装と設備を利用しながら、大自然に囲まれたテラスで優雅なティータイムを楽しむことが可能です。
また『Dome Koti』では、夜になると天井のガラス部から満点の星空を見ることができます。みんなでわいわい楽しんだり、恋人と静かに過ごしたりと、素敵な時間を満喫できますよ。
※画像はイメージです。
避暑地でできる体験も要チェック!
鍾乳洞などの観光名所や、宿泊施設だけでなく避暑地でしか味わえないさまざまなイベントもチェックしてみましょう。普段の生活では味わえない貴重な体験は、良い思い出となってくれますよ。
【滋賀】涼しく楽しい「シャワークライミング」
シャワークライミングとは、渓谷をウエットスーツなどの装備を調えて、下流から上流にあがっていくアクティビティ。
ロッククライミングとの違いは、なんといっても水飛沫です。水の冷たさを全身で感じながら川を遡っていくのは、涼しさと独特の爽快感があります。
初心者用から上級者用までさまざまなコースがあり、泳げない人でも楽しめます。ロープを使って滝も登っていきます。岩場を天然スライダーにしたり、滝にダイブしたり、ゆるやかな流れの中では体を浮かせたりと、色々な楽しみ方がありますよ。
【大阪】「犬鳴山七宝瀧寺」で滝行を体験
犬鳴山七宝瀧寺では、一日修行を体験できます。犬鳴山の行場と拝所を回峰し、その後は行者の瀧で瀧行を行います。滝に入って上から来る強い水に打たれてみてください。頭がすっきりしますよ。
犬鳴山七宝瀧寺では写経体験や、煩悩を焼きつくす護摩祈祷も行われています。夏休みに、仏教の神秘を体験したい…という方にはぴったりです。
ちなみに滝行はあくまで修行の一環であり、遊び気分での参加はNGになっています。他の方の迷惑にならないよう、ある程度覚悟を決めてから臨んだ方がよさそうです。
関西の避暑地のおすすめ食事スポット
最後に食事のオススメスポットを紹介します。関西圏の避暑地で食事をいただく場合、ぜひ候補にいれてみてください。
【奈良】森のレストラン ラッキーガーデン
生駒山の豊かな自然に頼まれたレストランで、季節ごとに変化するスリランカの本格コース料理を楽しむ『桜エリア』と、自然の中でオープンカフェを楽しめる『羊エリア』の2種類があります。スパイスの利いた絶品のスリランカカレーや、季節に合わせたコース料理は、いつ訪れても飽きません。
店内は温かみのあるウッドテイストで作らていて、自然の中の開放感を味わえます。摘みたてのミントで作られたソーダやスリランカ産の紅茶など、ここでしか味わえないメニューも魅力です。
【兵庫】グラニットカフェ
六甲山上にあり、神戸の街を一望しつつ、旬の食材を使ったシェフ特製のお洒落な創作料理や手作りスイーツが楽しめます。季節限定メニューや素材の良さを最大限に活かしたのコースなど、ここでしか味わえない食材や料理が目白押しです。
夜には「1000万ドルの夜景」と称される六甲山の夜景を見下ろしつつ、国産黒毛和牛フィレ肉を堪能できるといった具合に、素敵なディナーを楽しめます。恋人とともに、特別な時間を過ごしてみませんか?
関西の避暑地へ足を運ぼう
暑い日本の夏を過ごすのに、避暑地はとてもおすすめです。年間を通して気温の変わらない鍾乳洞や、自然の中で優雅に過ごせる宿泊施設は、特別な思い出づくりにピッタリです。
滝行やシャワークライミングなど、避暑地でしか体験できないイベントもたくさんあります。多くの観光客が訪れる人気の観光地から、滅多に人の来ない穴場まで、さまざまな避暑地があなたを出迎えてくれるでしょう。
※外出時には新型コロナウィルスの感染対策を十分に講じ、営業時間などの最新情報は公式HPなどでご確認ください。