言葉は、人生を豊かにするおまじない
ふとめくったページの言葉があまりにも美しくて、その後の人生のうち何度も思い出すことになった。
そんな経験をしたことはありますか?
言葉というのは、受け取った人の人生をガラリと変えることができる、素敵な力を持っているかもしれません。
"若い"と言われる今の年齢だからこそ、読むと生き方のヒントを見つけられる小説もあるかも。
ただ面白いだけじゃなくて、何かを考えさせられる作品を紹介していきます。
読書初心者さんにもおすすめなものばかりなので、ぜひ手に取ってみて下さいね。
▶TUGUMI つぐみ
甘く切ない青春ストーリー
『TUGUMI つぐみ』吉本ばなな/中央公論新社
私とつぐみは、ひと夏を共にする青年に出会った。
病弱で生意気なつぐみを中心に、淡く切ない青春時代が描かれています。
少女から大人の女性へと変わっていく、心の変化を感じることができる作品です。
美しい花が描かれた本の装丁も魅力のひとつ。
吉本ばななさんのおすすめ作品
うたかた/サンクチュアリ
¥473
吉本ばなな/新潮社
人を好きになることの、切なさや悲しさが描かれた作品。
しかしその中にも希望や喜びが感じられる、甘酸っぱいような一冊です。
『うたかた』と『サンクチュアリ』の2編が収録されています。
▶西の魔女が死んだ
魔女修行の手ほどきを
『西の魔女が死んだ』梨木香歩/新潮社
学校が苦手になってしまった女の子が、田舎の祖母のもとで暮らすひと月あまりの物語。
「西の魔女」と呼ばれる祖母から、魔女修行の手ほどきを受けていきます。
私たちが普段過ごす生活とはひと味違う、独特の世界観も楽しめる作品です。
人との接し方、自分を大切にすること、そんなことを教えてくれるかも。
梨木香歩さんのおすすめ作品
裏庭
¥737
梨木香歩/新潮社
「出会いは、人を豊かに成長させる。とりわけ、自分自身との出会いは。」
子どもたちの遊び場となっている荒れ放題の洋館で、冒険に出る一人の少女。
自分自身と向き合い、少女自身に出会う旅へと出かけていく。
自分とは何か、を教えてくれるかもしれません。
▶ツバキ文具店
手紙を通じて知る、人の温もり
『ツバキ文具店』小川糸/幻冬舎
舞台は鎌倉の小さな文具店。
手紙の代書を請け負う主人公には、様々な手紙の依頼が舞い込みます。
身近だからこそ気づかなかった、愛情や想いを感じることができるかも。
人と人との繋がりを改めて考えることのできる作品です。
小川糸さんのおすすめ作品
ライオンのおやつ
¥1,650
小川糸/ポプラ社
あなたが人生の最後に食べたいおやつは何ですか?
余命を告げられた主人公は、瀬戸内の島で余生を過ごすことに決めます。
そのホスピスで知り合った人との繋がりや、"食べる"という行為の大切さ。
明日をもっと大事に生きようと思える、そんな一冊です。
▶ぱりぱり
心がぽかぽか温まるストーリー集
『ぱりぱり』瀧羽麻子/実業之日本社
17歳で詩人としてデビューした女の子と、その周りの人々の物語です。
人と違う感性をもつ主人公を囲むのは温かい家族。
心がぽかぽかほっとするような物語がぎゅっと閉じ込められています。
瀧羽麻子さんのおすすめ作品
あなたのご希望の条件は
¥1,650
瀧羽麻子/祥伝社
主人公は、転職エージェントで働くキャリアアドバイザー。
相談に来る人を通して、自分は何をしたいのか、何が向いているのか、十人十色の人生模様が描かれています。
「働くすべての人に贈る、人生応援小説」
▶レインツリーの国
不器用でも、一生懸命生きていくこと
『レインツリーの国』有川浩/KADOKAWA
一冊の本をきっかけに知り合った男女。
ネット上で会話を繰り返す二人ですが、女の子には彼に会えない理由がありました。
不器用だけれど真っすぐに生きる登場人物は、人生の上で大切な何かを教えてくれるかも。
有川浩さんのおすすめ作品
▶風の歌を聴け
たんたんと過ごす毎日は…
『風の歌を聴け』村上春樹/講談社
何気なく過ぎていく青春の日常をつづった物語。
退屈な日々をたんたんと過ごす主人公は、何人かの人物と知り合って交流していきます。
自分の人生はこんな感じ?というリアルな描写が魅力的です。
1970年の夏が舞台なので、今とは違った大学生の様子を知れるのも面白いポイント。
村上春樹さんのおすすめ作品
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
¥1,870
村上春樹/文藝春秋
心に傷を負った主人公が、自分の人生のある地点を振り返って巡礼していく物語。
若いからこそ感じる人間関係の難しさや、人の感情がリアルに描かれています。
読めば読むほどハマりそうな作品です。