一度入ったら抜け出せない?独特の彼女の世界。本谷有希子さんの5つの本の魅力
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一度入ったら抜け出せない?独特の彼女の世界。本谷有希子さんの5つの本の魅力

一度入ったら抜け出せなくなる、独特の読後感。そんな作品に出合ってみませんか?こちらの記事では、芥川賞など数々の名だたる賞を受賞している本谷有希子さんの魅力をご紹介します。『生きてるだけで、愛。』『あの子の考えることは変』『静かに、ねぇ、静かに』『江利子と絶対』『ぬるい毒』の5冊の本を見ていきましょう。

更新 2020.08.22 公開日 2020.08.22

独特の読後感、あれもこれも彼女の作品だった

独特の読後感。
幸せでもなく、悲しみでもなく、色んな言葉にならない気持ちが心に押し寄せる。

そんな本の著者を見ると、あれもこれも、彼女の作品だった。

一度入ったら抜け出せない?本谷さんの世界

そんな作品の著者は、本谷有希子さん。

一度入ったら抜け出せなくなる“やみつき”という言葉が似合う、本谷さんの作品の世界。
本谷さんと、彼女の5つの著書について見ていきましょう。

|本谷有希子さんって?

本谷有希子さんは、芥川賞や大江健三郎賞など、多くの名だたる賞を受賞している作家さん。
小説だけでなく自身の劇団を旗揚げし、脚本家としても活動している方です。

『生きてるだけで、愛。』や『乱暴と待機』は、実写化されたことでも話題になりましたよね。

そんな本谷さんは、フジテレビ(カンテレ・フジテレビ系)で放送されているドキュメンタリーバラエティ番組の『セブンルール』のスタジオキャストとしても出演されているので、ご存知の人も多いはず。

そんな本谷さんが描く世界を見ていきましょう。

|生きてるだけで、愛。

最初にご紹介するのは、『生きてるだけで、愛。』(新潮社)。
趣里さんと菅田将暉さんによって映画化されたことで再び話題になった作品。

新しい“愛”の形を描いた、恋愛小説です。

鬱からくる過眠症を抱える主人公・寧子と、同棲中の編集部で働く津奈木、そして津奈木の元彼女を中心に進んでいく物語。
寧子と津奈木が感じる感情の変化やぶつかり合いは、きっと心に響くものがあるはずです。

あたしたちがずっとつながっていることなんかできっこない。せいぜい五千分の一秒。過激で滑稽、でもとことん真摯な愛の物語。

出典 www.shinchosha.co.jp

|あの子の考えることは変

お次にご紹介するのは、『あの子の考えることは変』(講談社)。

2人の超個性的な女性が一緒に生活する中で、心を通わせるエンターテイメント小説。
全176ページと、普段読書をしない方にも読みやすい量です。

主人公は、Gカップの「おっぱい」をアイデンティティとするフリーターの女性と、「自分は臭い」と信じる「自称・手記家」の2人の女性。
この時点で超個性的な設定ですが、ちょっぴり変わった2人がある意味“ふつう”の心を通わせ、生活していく青春エンターテイメントです。

Gカップの「おっぱい」を自分のアイデンティティとする23歳フリーター・巡谷。アパートの同居人は、「自分は臭い」と信じる「自称・手記家」の23歳処女・日田。

出典 bookclub.kodansha.co.jp

|静かに、ねぇ、静かに

続いてご紹介するのは、『静かに、ねぇ、静かに』(講談社)。

SNSと人との関わりを描いた、今の時代をを実感する短編集。
SNSなどスマートフォンによってできることが増えた今、自分の生活は一体何なんだろう…と見直す機会になる物語です。

ネットショッピング依存症から抜け出せない妻と、その妻から携帯を取り上げる夫。
そんなリアルなSNSとの関わりを描いた短編小説になっています。

良い時も、悪い時も、SNSがある。そんなSNSの呆然とした大きさに巻き込まれていくはず。

芥川賞受賞から2年、本谷有希子が描くSNS狂騒曲!海外旅行でインスタにアップする写真で"本当”を実感する僕たち、ネットショッピング依存症から抜け出せず夫に携帯を取り上げられた妻、自分たちだけの"印”を世間に見せるために動画撮影をする夫婦――。

出典 bookclub.kodansha.co.jp

|江利子と絶対

続いてご紹介するのは、『江利子と絶対』(講談社)。

本谷さんが23歳の時出版された、衝撃のデビュー作。
表題作『江利子と絶対』に加えて、『生垣の女』、『暗狩』の3作品が収録されています。

主人公の江利子は、引きこもりの少女。
そんな江利子は、犬を“絶対”と名付ける。

そんな2人の日常を主人公の姉目線から描いた物語です。

引き籠もりの少女・江利子と“絶対”と名付けられた犬のコンビが繰り広げるぬるい日常を、姉の視線から描く表題作『江利子と絶対』。

出典 bookclub.kodansha.co.jp

|ぬるい毒

最後にご紹介するのは、『ぬるい毒』(新潮社)。

野間文芸新人賞受賞、芥川賞候補になったこちらの本。
飲み込まれていく内に読み終わっているような、かなり独特の読後感が残る作品です。

同級生と思われる魅力的な彼は、上手く大きな嘘をつき、人の心を弄ぶ。
そんな彼に恋をする主人公が、最後の最後に彼を欺こうとする、19歳から5年にも及ぶ闘いを描いた物語。

そんな不思議な関係と空気感に、今まで抱いたことのない感情に出合えるはず。

あなたは、私を犯すよりも、笑うほうが愉しいんだ。ある少女のアイデンティティを賭けたバトル。

出典 www.shinchosha.co.jp

気付いたら彼女の虜になっていた

芥川賞作家の本谷有希子さんと、彼女の本の魅力についてご紹介しました。
まず1冊読めば、もう抜けることのできない世界に引き込まれるはず。

気付いたら、彼女の虜になっていた。

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